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個人でも可能な電子出版 誰でもできる電子出版 第四十二回

ITライフハック / 2015年2月6日 10時0分

個人でも可能な電子出版 誰でもできる電子出版 第四十二回

■はじめに
昨年公開した第三十七回の記事で、TIN(納税者番号)の取得に関して最近米国の方針に変更があったのではないか?という内容を取り上げました。

その根拠の1つに、KDPヘルプ「米国TIN(Taxpayer ID Number)の申請」ページの内容の変化を挙げました。

その後、この記事を読んでいただいた読者の方から情報をご提供いただきました。

それはKDPアカウントの「税に関する情報」の登録方法の変更に関する情報で、第三十七回の記事の続報としてご紹介しようと思います。

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■変更前の「税に関する情報」の登録
まず、情報提供いただいた方の状況は、既にEIN個人としてEIN(雇用者番号)を入手していたものの、KDPアカウントの「税に関する情報」の登録方法が変更になったことで個人のTINとしてEINを指定できなくなってしまった、というものでした。

変更前は個人のTINとしてSSN(社会保障番号)、EIN(雇用者番号)、ITIN(個人納税者番号)のいずれも指定できたそうです。

「できたそうです」と伝聞形にしたのは、私が「税に関する情報」に関する登録を行ったときはネット上の登録システムがなく、書類を作成して送付する方式だったからです。

その頃の資料として、ネットで見つけた「あまちゃんデータブック – unofficial : blog」さまの記事のリンクを掲載しておきます。

・KDP:米国での源泉徴収税の免除手続きをやってみる(あまちゃんデータブック – unofficial:blog)

さて、変更後の「税に関する情報」の登録方法では、KDPヘルプ「米国TIN(Taxpayer ID Number)の申請」ページにあるように、基本的にTINとして個人はITINを法人はEINを指定するようになりました。

この辺りについて見てみましょう。

■変更後の「税に関する情報」の登録
「税に関する情報」の登録を開始すると、質問が始まりそれに回答していくことになります。

ebook0020

質問項目として「受益者の種類」という項目があり、ここで「個人」を選ぶか「法人」を選ぶかでその後に指定するTINの種類が異なります。

ebook0030

「個人」を選択して必要事項を埋めていくと、TINの入力の際にSSNかITINを入力することになります。

「個人」を選択

「個人」を選択

SSNかITINを入力することになる

SSNかITINを入力することになる

「会社」を選択すると、TINの入力の際にEINを入力することになります。

「会社」を選択

「会社」を選択

EINを入力することになる

EINを入力することになる

このようなKDPの変化を目の当たりにすると、米国でのTIN運用の変更内容が個人と法人で利用できるものを区別するということなのだろうな、と腑に落ちた気がしました。

さて、個人で取得したEINを利用するにはどうすればよいのでしょうか。個人なので「会社」として登録することには疑問です。

読者の方からの情報提供には、あるブログ記事へのリンクが記載されていて、そこで紹介されていた内容を紹介しようと思います。

ただし、正直なところ手続きの正当性に疑問が残る部分があるので、要検証項目として検証する意味で紹介させていただこうと思います。

その方法は、「受益者の種類」を「みなし事業体」とするものです。

「みなし事業体」を選択するとTINの入力にEINを指定することになります。

「個人」を選択

「個人」を選択

EINを入力することになる

EINを入力することになる

「みなし事業体」というのがどういうものか正直よく分からないのですが、少しググったところGoogle AdSenseの以下のページを見つけたのでリンクを掲載しておきます。

・みなし事業体の税務情報の送信:Google AdSenseヘルプ

ここを見ると、みなし事業体には個人事業主も含まれるので、個人登録で「みなし事業体」を選択すること自体はおかしくないのかもしれません。

ただ、ここには以下のように記載されています。

所有者が個人事業主の場合:税分類では個人を選択し、米国社会保障番号(SSN)を記入します。

個人の場合、やはりSSNかITINを指定すべきなのではないか、という疑問が残ります。

「KDPではEINしか入力できる欄がない」と主張することはできますが、問題は言い訳ができるかどうかではなく、手続きとして正当かどうかということなので、やはり悩ましいところではあります。

■最後に
元々は「TINの取得の方針が変わったらしい」という話だったのですが、それが解決する前に「個人で取得してあったEINをKDPでTINとして適正に登録することができるのか?」という新たな疑問が生まれた形になってしまいました。

繰り返しになりますが、私には残念ながらどちらも正解を提示することができません。

ですが、情報や疑問を共有して、正解に近付いていく手がかりにできればいいな、と考えています。

引き続き、これらの件について情報がございましたらお知らせいただけると幸いです。

■著者プロフィール
林 拓也(はやし たくや)
テクニカルライター/トレーニングインストラクター/オーサリングエンジニア
Twitter:@HapHands
Facebook:https://www.facebook.com/takuya.hayashi

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