斬新な作品が心に残り輝いている!白岩登三靖写真展「Mirror」を開催へ【Art Gallery M84】
ITライフハック / 2015年2月27日 17時0分
歌舞伎座(東京・銀座)の真裏に佇むギャラリー「Art Gallery M84」が2015年4月6日(月)より白岩登三靖写真展「Mirror」を開催する。
同ギャラリーは「アートを展示する場、鑑賞する場、購入する場」としてだけではなく、その先にある「アートを楽しみ、アートを通じて自己表現をしたい人々が気軽に集える場所」である。
ギャラリーオーナーいわく「アートをもっと身近に感じてもらうため、アートを観る楽しみ、作る楽しみ、作家と作家、作家とファン、ファン同士がつながって、アートの可能性を 広げていけるような拠点を目指している」そうである。
■30年も前に写真でアート作品に挑戦
今回の作品展は、Art Gallery M84の28回目の展示として実施する個展だ。
オーナーは、白岩登三靖氏の作品集を最初に見たときに強い衝撃を感じたという。なぜなら、30年も前に写真でアート作品に取り組んでいた日本人がいたからだ。しかも、グラフィックデザイナーでありながら、ICP(International Center of Photography)の常設写真ギャラリーで3回も個展を開催。
ICPの会長であるCornell Capa氏が図録のイントロで日本の若手の写真家よして白岩登三靖氏の作品を絶賛した。今回の個展では、ICPで展示した日本未発表の作品を含む約25点を展示する。亡くなられても、なお斬新な作品が心に残り輝いている、故・白岩登三靖氏の世界観を感じられるだろう。
なお、初日となる4月6日(月)は、18時よりオープニングレセプションを予定している。
■作家からひと言
自分が見てみたいと望むもの、それを自らの手で作り出したいと様々な試みを続けています。私の表現手段は、絵画やデザインそれと写真です。そうした作品を作ることは、ささやかではあるけれど、物に支配されているこの現実世界で希薄になってしまった自らの在りようを、なんとか自分自身に取り戻し、実感することにつながる。おそらくそうなのだと思っています。
■白岩登三靖氏について
12歳で絵画や描画の勉強を始めた。これらの勉強を通じて、シールリアリストのMax Ernst、André Masson、René Magritte等の作品を知る。多くの年月を掛け彼らの作品に影響された写真を作り続けて来た。彼の初期のシリーズ、Trees(1974)、Hands(1975)は、形状やラインを繰り返す時代の古い魅力を持っていた。
1976年 彼の感覚は、カラープリントに目覚め、洗練されてはいない微妙な色は、チバクロームの大胆かつ飽和傾向を組み込む。シリーズ、Mirror on Mirror(1976)やA Stick(1978)は色について最初の実験結果である。両方共に、写真家としてチャレンジな作品であった。
同じオブジェクトで、多くの個々のプリントを厳格に組み合わせ三次元の幾何学図形を作成した。1978シリーズ「Box-Up」で最高の作品となった。ICPの展示では、西洋の写真と芸術の影響を受けたオリエンタルでグラフィックな感性をミックスする日本のグラフィックアーティスト/写真家による作品と絶賛された。
■白岩登三靖(Tomiyasu Shiraiwa)氏の略歴
1940年 大分県大分市生まれ。
1958年 大分県立大分舞鶴高等学校卒業。
1962年 早稲田大学文学部美術専修卒業、工業デザイン研究所勤務。
1963年以降、写真集、書籍、雑誌、ポスターなどの日本のグラフィックデザイナーをリードする存在となる。
1964年 グラフィック・デザイン事務所共同設立。
1976年 カラープリントに目覚める。
1970年以降、グラフィックデザイナーと写真家の両方を極める。
1978年 ホワイト・スペース設立。
2002年 肺癌にて急逝。享年62才。
■主な個展
1974年「MIRROR」ペンタックス・ギャラリー(東京・西麻布)
1980年「LOOKINGOUT」日本ポラロイド本社・ギャラリー(東京・虎ノ門)
1981年「Tomiyasu Shiraiwa Photographs」Gallery – Canon Nederland (Ams、蘭)
1985年「MIRROR」Permanent Collection Gallery ICP(NY、USA)
1987年「SKETCHBOOK」Permanent Collection Gallery ICP(NY、USA)
1990年「TOMIYASU SHIRAIWA」Barbican Centre(London、UK)
1991年「SKETCHBOOK II」Permanent Collection Gallery ICP(NY、USA)
1992年「SKETCHBOOK」mole「旧Film ROund Gallery」(東京・四谷)
2000年「AMPLIFICATION」日本ポラロイド本社・ギャラリー(東京・虎ノ門)
2002年「At the Moment」Aidem Photo Gallery Sirius(東京・新宿)
■主なグループ展
1977年「11人のイタリア写真家と11人の日本写真家展」イタリア文化会館(東京・九段)
1979年「日本の写真・1848年から今日まで展」ボローニア近代美術館(Bologna、Italy)
1979年「LA PHOTOGRAPHIC FANTASTIQUE展」Contrejour(Paris、France)
1983年「現代日本の美術:風景との出合い展」宮城県立美術館(宮城県・仙台)
1985年「GENERATION POLAROID展」Pavillion des Arts(Paris、France)
1990年「海の写真名品展」下関市立美術館(山口県・下関)
1999年「大辻清司と15人の写真家たち展」東京造形大学美術館(東京・八王子)
■作品収蔵
1982年「SELECTION-1」Polaroid Collection POLAROID (Minnesota、USA)
1985年「MIRROR」Permanent Collection Gallery, ICP(NY、USA)
1987年「SKETCHBOOK」Permanent Collection Gallery, ICP(NY、USA)
1984年「SELECTION-2」Polaroid Collection、POLAROID (Minnesota、USA)
1988年「SELECTION-3」Polaroid Collection、POLAROID (Minnesota、USA)
1990年「SELECTION-4」Polaroid Collection、POLAROID (Minnesota、USA)
1991年「SKETCHBOOK II」Permanent Collection Gallery, ICP(NY、USA)
■写真集&図録
1974年 写真集「MIRROR」自費出版/写真集「樹シリーズ」カメラ毎日(毎日新聞社)
1975年「手シリーズ」カメラ毎日(毎日新聞社)
1976年「HORIZONシリーズ」カメラ毎日(毎日新聞社)
1978年 組立写真集「BOX-UPシリーズ」自費出版/「A STICK」カメラ毎日(毎日新聞社)
1979年「A BALLシリーズ」日本カメラ社
1980年「IN FRONT OF A MIRRORシリーズ」日本カメラ社
1984年「FROMHERE」カメラ毎日(毎日新聞社)
1985年「MIRROR」Original self publication /acquired for ICP as gift from Pentax.
1987年「SKETCHBOOK」acquired for ICP /Polaroid Corp for its assistance.
1991年「SKETCHBOOK II」acquired for ICP/Polaroid Corp for its assistance.
2000年「AMPLIFICATIONシリーズ」日本カメラ社
■写真展概要
名 称 : 白岩登三靖写真展「Mirror」
展示作品数 : 約25点
作品購入 : 展示作品は、全て購入可能
主 催 : Art Gallery M84
期 間 : 2015年4月6日(月)~2015年4月18日(土)※休館日を除く
場 所 : Art Gallery M84
所 在 地 : 東京都中央区銀座四丁目-11-3 ウインド銀座ビル5階
電 話 : 03-3248-8454
開館時間 : 10:30~18:30(最終日17:00まで)
休 館 日 : 日曜日
■白岩登三靖写真展「Mirror」
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