IoT技術を活用したカメラ不要の「見守りクラウドロボ」をビズロボジャパンが発表。月額3,000円から
ITライフハック / 2015年3月30日 9時0分
「ルーチンワークをロボットが代行し業務を効率化! 業界初の「ロボットアウトソーシングサービス」が登場!」という記事でも紹介しているが、ロボットを使った自動化業務サービスを展開しているビズロボジャパンが3月19日に発表会を行った。
そこで同社が展開するサービス「Biz-Robo!」の新しい試みである「見守りクラウドロボ」を発表した。価格は「基本見守りセンサパック」が月額3,000円(初期費用ゼロ)。サービスの提供開始時期は2015年6月を予定している。
■ロボットによる自動化を目指す
「ロボット」というと、最近ならたとえばPepperのような人形ロボットのイメージを持つ方も多いかと思うが、Biz-Robo!はそうでなく、「ロボットアウトソーシングサービス」。エクセルの入力やデータの蓄積、メール送信と言ったルーチンワークを、パソコン上の専用ブラウザで作業を実施して作業手順を記録したら、あとはBiz-Robo!が作業してくれる、というイメージだ。
同社の代表取締役社長である大角蝪之氏は、Biz-Robo!について「システム開発やSIと何が違うのかというと、プログラミングが必要ないこと、画面さえあれば自動化できること。開発生産性という意味では、1時間くらいで設定が終了してしまう。また既存の業務ルールが変わったとしても10分程度で対応できるのが特徴」と説明。Biz-Robo!によるオートメーション化の利点について強調した。
大角氏は外資系のコンサルティング企業の出身だそうだが、「日々の業務改善の取り組みの中で絶望したシーンもあるかもしれないが、いままでだと不可能だったことがロボットだと難しくなく自動的に解決できるのがポイント」(大角氏)。現在Biz-Robo!を導入しているのは全国で100社あまり、2000近くのロボットが動いているそうだ。
中でもいま、北九州市とのコラボプロジェクトがあるそうで、国内のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)についてはオフショアとして国外にシステムを発注するやり方ではなく、ニアショアとして人とロボットが共同で作業する「ロボットBPO工場」を展開しているとのこと。「様々なオファーをいただきながら、それにロボットを加えて、新しい事業、新しいイノベーションを起こしてく」(大角氏)。
■コムツァイトとの取り組み
こうした形で企業とのコラボレーションを考えていた同社だが、コムツァイトと協業したのはIoTの市場規模が、2014年のデータでは9.4兆円、2020年には20兆円にも上ることに加え、見守りサービスが年間200万件、住宅呼び出し型装置が年間130万台にもなるなど、高齢化社会を見据えた、在宅での見守り需要が急速に高まっていることを挙げる。
「見守りが必要なところへのソリューションが不十分。ここにニーズがあると思い、半年前からテストマーケティングを含めて検討してきた。IoTのセンサーを、いろいろなものを安く取りそろえて、建物の改修とか、システムの追加といった取り組みではなく、もっと安くカジュアルにすぐできるのがBiz-Robo!」(大角氏)。
大角氏は自身の親も広島で一人暮らししていると話し、テレビカメラなど、プライバシーの問題があって設置するのが難しいケースも多いが、利用するのはセンサーなので、プライバシー問題もなく、簡単に設置が可能。24時間トイレから出てこなかったらメールを出すようにBiz-Robo!へ指令しておけばそれも可能となる。
「事業としてお金を儲けていくのは確かにあるが、それだけでなく、カジュアルに使っていくという取り組みを進めていきたい。そのためにも不動産業界やレストランなど、簡単に使っていただいて、スモールスタートする部分を多くしたいと考えている」(大角氏)。
コムツァイトは事業としてこれまで、エネルギー管理関連システム、建設現場の情報管理システム、老人介護施設向けのデータ管理システムなどのコンサルテーションを行っており、同社の「コムツァイトIoTマネジメントテクノロジー」がすでに活躍中だ。
こうしたコムツァイトのシステムはBiz-Robo!と最適だと同社は語る。気象情報や医療情報、個人のライフログ、健康情報などをBiz-Robo!の思考アプリに入れて学習させ、そのデータをコムツァイトIoTマネジメントテクノロジーと加えてソリューションを生み出していくとのこと。カメラを使わず、3G回線で全国どこでも展開でき、無線センサーで家中どこでも見守りが可能。PCやスマホを使わないので、365日24時間の耐性設計をしているので、停電発生時でも自己発電などでカバーしていくそうだ。
コンピュータのAIによる支援システムであるBiz-Robo!。ハードウェアとしてのロボットでなく、ソフトウェアだからこそ自由度も高く、様々な課題の解決が可能となることだろう。今後のBiz-Robo!の展開から目を離せない。
■Biz-Robo
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