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デカボという新しい選択肢を!「第2回 Earth hacks マルシェ」レポート

ITライフハック / 2022年12月15日 23時30分

デカボという新しい選択肢を!「第2回 Earth hacks マルシェ」レポート


生活者一人ひとりのアクションで脱炭素社会を推進する共創型プラットフォーム「Earth hacks」は2022年12月3日~4日の2日間、渋谷区立宮下公園 芝生ひろば(ミヤシタパーク屋上)にて、デカボな商品を手にとって、実際に買える「第2回 Earth hacks マルシェ」を開催した。

■29社36ブランドが渋谷に集結
「第2回 Earth hacks マルシェ」では、渋谷区立宮下公園 芝生ひろばに29社36ブランドが集結した。出展された商品・サービスは、二酸化炭素排出量を従来の製品と比較し、削減率(%)を表示するというユニークなアプローチで、商品やサービスの環境価値を新しい選択基準としてマーク化した「デカボスコア」が採用されている。

IMG_9005商品やサービスの環境価値がわかる「デカボスコア」

〇廃棄されるサンプルを減らす「XRマネキン」(KDDI株式会社)
KDDIブースでは、アパレル向けDXの取組みとして、「XRマネキン」を展示していた。

アパレル産業は30年間で市場規模が2/3程度に減る一方、商品の供給は2倍近くになり、大量生産・大量廃棄の構造になっている。店頭においては、ニーズにこたえるために様々なサイズ・色の在庫を常時取り揃えており、余剰在庫が発生し、多くの余剰商品が廃棄されている。そのような従来のアパレル産業の構造は、昨今のサステナビリティの必要性が叫ばれる時代においては看過されてはならない問題だ。

この問題の解決策の一つとして注目されているのがファッション3DCGだ。
株式会社FMBより提供された高精細な3DCGを商品の現品サンプルの代わりに使用し、廃棄されるサンプルを減らしたり、生産前に3DCGで高精細な画像を作成し、受注生産で適正量を生産したりするなどの取り組みを行っている。

今回は展示されていなかったが、カメラ付きのモデルでは、自分が現品を着たイメージを確認することができる。

IMG_9008DXマネキンで、廃棄されるサンプルを減らすことができる
IMG_9003KDDI株式会社のブース

〇竹、さとうきび、リサイクルペーパーで作られた「オリジナルブレンドマテリアル」(ソニーグループ株式会社)
ソニーグループのブースでは、環境に配慮した紙素材「オリジナルブレンドマテリアル」のパッケージが展示されていた。

「オリジナルブレンドマテリアル」は、竹、さとうきび、市場回収したリサイクルペーパーを原料にする、環境に配慮した紙素材だ。原料は「環境・サステナビリティの観点から、産地を特定したもの」に限定し、同社が見極めたものを使用している。

ヘッドホン「WF-1000XM4」や「WH-1000XM5」、スマートフォン「Xpedia 1 IV」のパッケージに採用され、プラスチックを使用しない個装パッケージ※を実現している。
※コーティングや接着で用いる材料は除く。個装パッケージの範囲は、個装カートン、個装カートン上および中の包装材

IMG_9020プラスチックを使用しない個装パッケージの数々
IMG_9016ソニーグループ株式会社のブース

〇サステナビリティに配慮した製品「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM ワンドリップ」(UCC上島珈琲株式会社)
UCC上島珈琲株式会社のブースでは、サステナビリティに配慮した製品「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM ワンドリップ」を展示されていた。

地域・人・製品という3つのサステナブル要素に配慮し協働パートナーの監査のもとに調達された原料を50%以上使用し、包装資材として外装として紙箱を採用した。これにより、1箱あたり、7.81gのプラスチック使用量を削減する。また外箱に使用している神は、環境負荷の少ないFSC認証のサイクル紙を採用した。

IMG_9013サステナビリティに配慮した製品「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM ワンドリップ」
IMG_9010UCC上島珈琲株式会社のブース

〇パンダが食べ残した竹から作った「パンダバンブータンブラー」(株式会社アワーズ)
株式会社アワーズ(アドベンチャーワールド)のブースでは、「パンダバンブープロジェクト」の一環として、パンダが食べずに廃棄していた竹を有効資源としてアップサイクルした商品「パンダバンブータンブラー」が「パンダバンブープロジェクト」が展示されていた。

「パンダバンブープロジェクト」とは、里山を荒廃させる竹を伐採し、ジャイアントパンダの食事として活用することで里山の環境を守り、これまで廃棄していたジャイアントパンダが食べない竹の幹の部分や食べ残した竹、糞を有効資源としてアップサイクルを推進するプロジェクトだ。

IMG_9037パンダが食べずに廃棄していた竹を有効資源としてアップサイクルした商品「パンダバンブータンブラー」
IMG_9031株式会社アワーズのブース

〇すごいぞ、おからパワー!おからの食品(株式会社オカラテクノロジズ)
株式会社オカラテクノロジズのブースでは、おからを使用した食品を展示していた。

おからは白米と比べて1.5倍のタンパク質量と23倍の食物繊維が含まれている。しかも糖質は15分の1と少ない。ほかにも、貧血予防効果のある栄養素モリブデンや、大豆由来のイソフラボンもしっかり取れて、腹持ちも抜群だ。

我々の生活に必要なタンパク質。その元になる畜産が発する温室効果ガス量は、全体の18%を占める。これは、自動車や船、飛行機など、すべての輸送機関の合算以上になる。さらに畜産は、その育成に大量の水を必要とする。畜産というシステムそのものが、近年問題視されている。

IMG_9052おからを使用した食品
IMG_9043株式会社オカラテクノロジズのブース

〇おもちゃから生まれた腕時計「YOT WATCH」(株式会社三栄コーポレーション)
株式会社三栄コーポレーションのブースでは、おもちゃから生まれた腕時計「YOT WATCH」や、100%リサイクル生地を使用したアパレルブランド「PureWaste」の服などを展示していた。

「YOT WATCH」は、使われなくなったおもちゃを回収して、それを原料に作られた腕時計だ。地球環境への負荷を最小限にするために、地下資源(石油)を使わず、本来廃棄されるものに新たな価値をつくった。

IMG_9054おもちゃから生まれた腕時計「YOT WATCH」

「PureWaste」はフィンランドのアパレルブランド。同ブランドの服はリサイクルコットンとリサイクルポリエステルを主素材としているため、通常のTシャツに比べると、二酸化炭素の排出は50%、水は99%使用しないで済む。ほとんどの商品はユニセックスで展開している。

IMG_9060リサイクルコットンとリサイクルポリエステルを主素材とした服
IMG_9061「YOT WATCH」と「PureWaste」のブース

「IRPAQ」は、ドイツ・ケルン発のアップサイクルバッグブランド。使われなくなったエアバッグやシートベルトという車の廃材を再利用して製品を作ることでゴミを削減するだけでなく、新たな価値を生み出すことも地球環境保護に繋がると信じ、単なる環境配慮の製品ではなく、魅力のある商品づくりをしている。

IMG_9074エアバッグとシートベルト、バックルから生まれた「バックパック」

「GOT BAG」のバッグは、世界初の海洋廃棄プラスチックバッグ。海洋廃棄汚染の主な原因はプラスチックごみであり、完全に分解するのに400年以上の歳月が掛かる。それにもかかわらず、800万トンのプラスチックごみが毎年海に捨てられているのが現状だ。「GOT BAG」では、海洋廃棄プラスチックを回収してリサイクルPETを使用することで 、 環境に優しい 製品づくりを行っている。

IMG_9077一番右の黒いバッグが「GOT BAG」のバッグ

「第2回 Earth hacks マルシェ」の取材を通して、環境への配慮の大切さを、あらためて感じた。廃棄する物でリサイクルできる物があれば、積極的にリサイクルにまわしたい。

■「Earth hacks」公式サイト

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