6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2018年2月14日 8時38分

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6畳弱の物件が人気

 いきなりだが、3つの間取りを見ていただきたい。

 「ワンルームの間取りだな。どれもよさそうじゃないか」と思われたかもしれないが、3つのなかの1つを造ったところ「ここに住みたい」「オレもオレも」と殺到している物件が増えているのだ。その名は「QUQURI(ククリ)」。2012年に創業したスピリタスという会社が東京23区で提供していて、すでに70棟を超えている。

 QUQURIの最大の特徴は「狭い」こと。部屋の広さはわずか9平方メートル(6帖弱)しかないので、玄関を入って数歩進めば部屋の端にたどりつく。それでもキッチン、トイレ、シャワールーム、下駄箱があって、洗濯機を置くこともできるのだ。

 ワンルームマンションは1980年代に広がり、その後、間取りなどは大きく変わっていない。20平方メートル前後の広さに、キッチン、トイレ、風呂などがある。1人暮に必要なモノが詰まっているので、これまで多くの人は疑問をもたずに住み続けてきた。

 定番の半分の広さにもかかわらず、なぜ人はQUQURIに住みたいと思うのか。設計を担当しているスピリタスは、冒頭で紹介したどの間取りを“発見”したのか。同社の仲摩恵佑社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

●狭い物件を手掛けるきっかけ

土肥: スピリタスは自社で土地を仕入れ、アパート経営をしたいオーナを募集しているんですよね。建物を設計して、竣工後も管理業務を行っている。売上高をみると、2015年は17億円だったのに対し、16年は27億円、17年は31億円と右肩上がりで伸びている。その最大の要因は、部屋がとにかく狭い「QUQURI」を手掛けているからですよね。

 物件は東京23区の中心部で駅から徒歩5分ほどのところが多く、家賃は近隣相場に比べて安い。例えば、恵比寿のワンルームマンションの相場をみると、11万円ほどするのに、QUQURIは7万円ほど。「部屋は狭くてもいいから、会社の近くに住みたい」「都会で住みたい」といった人にウケているのかなあと思うのですが、そもそもなぜこうした物件を手掛けることになったのでしょうか?

仲摩: アパート経営をしているオーナーさんにとって、最大の魅力は何か。多くのリターンを得ることですよね。では、多くのリターンを得るには何をすればいいのかというと、1棟にできるだけ多くの部屋を設けて、合計の家賃収入を増やさなければいけません。

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