経営陣と松本氏は「健全な対立関係」にある――RIZAP両トップ、赤字転落の裏側語る 

ITmedia ビジネスオンライン / 2018年11月15日 0時53分

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会見に臨むRIZAPグループの両トップ。瀬戸健氏(=左)、松本晃氏(=右)

 RIZAPグループは11月14日に開いた決算会見で、2018年度上半期(4~9月)の連結業績が赤字に転落したと発表。M&A(買収・合併)を積極的に進めてきた方針があだとなり、多くの子会社で赤字幅が拡大したことが響いた。これに伴い、18年度の通期業績予想も大幅に下方修正し、最終赤字を見込む。今後は新規のM&Aを凍結するほか、瀬戸健社長は18年4月~19年3月の役員報酬の全額を自主返上する。

 ボディーメーク事業の「結果にコミットする」というキャッチコピーが広く知れ渡り、業績は順調かに見えた同社。だが実際は、経営に苦しむ企業を安値で買収して「負ののれん」を営業利益に上乗せするという会計手法を採用しており、子会社の経営を再建できなかった場合は連結業績が悪化するリスクと隣り合わせだったのだ。

 同社は今年5月、前カルビーCEO(最高経営責任者)の松本晃氏をCOO(最高執行責任者)に招き、さらなる成長を図ろうとしていた。だが松本氏は、傘下に収めた企業の経営再建が終わらないうちに次なるM&Aを進めようとする方針に違和感を抱き、いったんM&Aを停止して体制の改善に努めるべきだと説いたという。

 松本氏は10月1日付でCOOの肩書が外れ、「構造改革担当の代表取締役」というポジションとなった。この人事について一部メディアは、古株の経営陣の一部が松本氏の方針に反発し、対立を招いたことがその裏側にあったと報じていた。

 決算会見では、瀬戸社長と松本氏が報道陣との質疑応答に応じ、これまでの経営方針・会計手法の問題点、そして松本氏と経営陣の“対立疑惑”などについて詳細に語った。

 以下、そのやりとりの一部を一問一答形式でお届けする。

●松本氏のおかげで決断できた

――3カ月前の決算会見で瀬戸社長は「(今後も)どんどんM&Aをやる。当社にはプロ経営者が多く在籍しているため、(子会社の業績を)V字回復できる」などと話していたが、この短期間にいったい何があったのか。なぜ大きく路線を変えることになったのか。

瀬戸社長: 成長できるとの自信と確信を持っていたが、(事業拡大の方針に)リスクが懸念されていたのは皆さまがご認識の通りだ。その中で、松本さんと何度も健全な議論を重ね、「(不調な子会社の)再生を終えるまではM&Aをやめるべきだ」「将来的なリスクは速やかに認識すべきだ」などの意見をいただき、(現時点での)損失を確定すべきだという結論に至った。松本さんに来ていただいたおかげで、私は今回の決断ができた。

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