「ANAの巨大旅客機投入」でハワイに若者を呼び込めるか

ITmedia ビジネスオンライン / 2019年5月23日 12時30分

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ANAの「エアバスA380」

 世界で最も人気のある観光リゾート地のハワイが盛り上がっている。ANAが一度に520人を運べる大型機のエアバスA380を5月24日からハワイ路線に就航させるためで、日本人観光客が大幅に増えることが予想される。ハワイは以前から日本人が最も行きたいリゾート地の1つとして根強い人気があるだけに、夏本番を前に早くもヒートアップしてきている。

●相乗効果を見込む

 年間で150万~160万人の日本人が訪れるハワイはかつて、誰もが憧れていた。これまでハワイ路線はJALが年間約50万人を送り込み、30%近いナンバーワンのシェアを維持し、利益率の高い路線だった。一方、ANAは大型機の就航で「多くの日本人旅行客を大量に運べるので、ハワイの観光需要を拡大できる相乗効果が見込める」としており、新規需要の底上げを狙う。

 米ハワイ州観光局によると、ハワイを訪れた日本人が最も多かったのは1997年の221万6890人で、その後はジリ貧傾向となり、リーマンショック後の2009年はピーク時の半分に相当する116万8080人まで落ち込んだ。11年ごろから増加に転じてはいるが、伸び悩んでいると見ることもできる。18年は前年より約1万6000人減の157万1298人だった。

 これを穴埋めしているのが、中国人をはじめとしたアジアからの旅行客の増加だ。中国人の旅行者数は年間15万~16万人で日本人の10分の1の数だが、1人当たりの消費額は日本人の1.5倍ともいわれ、中国人は日本人に代わる「お金払いの良い」新しい得意先になりつつあるという。このため、ホテルでは日本語が話せるフロント係を置いていたのを、中国語が話せるスタッフに変更したところも出ているという。

 同観光局は「日本の航空会社の供給座席数は、19年1月の時点では週当たり3万9204席あったが、ANAのA380型機の投入(成田-ホノルル線)で増加する一方、関西や福岡での減便、運休などがあるため、同年7月以降は微減の3万8061席となる見込み。発着地が東京(羽田・成田)へ集中する傾向が強まるため、成田・羽田へのフライトが飛ぶ地方での新しい旅行プランや、チャーター便の誘致を強化していくなど、オールジャパンでハワイを活性化したい」とコメント、日本人観光客が増えることへの期待感が強い。

●25%のシェア狙う

 ANAは現在、ハワイ路線は成田―ホノルル便が毎日2便、羽田―ホノルル路線が1便の計3便を就航させている。5月24日からは成田からの1便をA380に切り替えて(週3往復)、7月1日からはA380を2機投入(週10往復)し、20年までには3機体制にする計画だ。いまはハワイ路線のシェアは約15%だが、3機体制となった時にはシェアは少なくとも25%(年間輸送客数約160万人)は取りたいとしており、ハワイ路線のANAとJALの競争はいやが上にも激化する。

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