「禁煙」を掲げているのに、開店前に店員がプカ~ これって許されるの?

ITmedia ビジネスオンライン / 2019年11月20日 6時15分

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一仕事終えてちょっと一服(写真提供:ゲッティイメージズ)

 「禁煙の店なのに開店前に店員がカウンターでたばこを吸っている」――Twitter上にこんな投稿があった。投稿した人物は、禁煙を掲げていると思われる店を撮影した画像もアップしていた。

 実際に店員がたばこを吸っていたかどうかは分からない。ただ、一般論として「禁煙」を掲げる店舗で、開店前に店員がたばこを吸うことに問題はあるのだろうか。

 景品表示法は、事業者が供給する商品・サービスの取引において、次のような表示を禁止している。品質、規格その他の内容について実際のものより著しく優良であると示したり、事実に相違して競争関係にある事業者よりも著しく優良であると示したりすることだ。不当にお客を勧誘することを防止し、お客の自主的かつ合理的な選択を阻害しないことを目的としている(出所:消費者庁公式Webサイト)。

 消費者庁表示対策課は「景品表示法における違反事例集」を公式Webサイトで公開している。ここには、提供する料理に「●●地鶏」と称する肉を使用しているかのような表示をしていたが、実際には使用していなかった飲食店の事例などが紹介されている。

 飲食店を選ぶ際、全面禁煙されていたり、分煙されていたりといったことを重視するお客は一定数いる。禁煙と掲げられているのに、入店してみたらたばこのにおいが残っていて、がっかりするケースが考えられる。こういった場合、景品表示法に違反することになるのだろうか。

●消費者庁の担当者に聞いてみた

 消費者庁の担当者に今回のケースがどのように判断されるのか、聞いてみた。すると、あくまで一般論であると前置きしたうえで「グレーに近いと考えられます」とコメントした。消費者庁では景品表示法に違反しているかどうかを、事例ごとに厳密に調査して判断しているためだ。

 では、どうしてグレーなのだろうか。担当者によると「禁煙」が飲食店で提供するサービスの内容を構成しているかという点が微妙だという。「たばこの煙のない空間」もサービスの一部と考えているお客は一定数存在する。一方、「来店時に煙やにおいが残っていなければ問題ないじゃないか」とお店が主張するケースが考えられる。どの程度においが残っていたら問題なのか、という論点もある。はっきりと違法かどうかを判断しにくい問題のようだ。

 2019年7月、健康増進法が一部改正された。7月1日から学校、病院、市役所といった行政機関の庁舎は原則敷地内禁煙となった。また、20年4月1日からは飲食店、オフィス、事業所を含むさまざまな施設が原則屋内禁煙となり、一定の場所を除いてたばこが吸えなくなる(出所:厚生労働省公式Webサイト)。こういった流れを受けて、禁煙を掲げるお店は確実に増えるだろう。一方で、店員がオープン前にこっそり厨房などで喫煙するようなケースも減るのだろうか。

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