コロナ相場で要注意? 老舗企業に潜む「隠れ不動産会社」の見つけ方

ITmedia ビジネスオンライン / 2020年3月27日 7時20分

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日経平均の騰落率を大きく下回ったREIT

 国内の不動産投資信託の状況を示す、東証REIT指数が大幅に下落している。同指数は2月20日の2250.63ポイントから、わずか1カ月後の3月19日に、一時ほぼ半額の1145.53ポイントとなった。旅行やイベントの自粛ムードが漂う中、商業施設等の収益性悪化を懸念する動きが、急速な投げ売りを誘うかたちとなった。

 業種別にみた個別株の中でも、不動産銘柄が一段と冴(さ)えない。国内大手デベロッパーの三井不動産の株価は、2月上旬に3035円の高値から一時1582円まで下落。同じく業界内で大きなシェアを握る三菱地所や住友不動産も同様の動きとなった。直近の高値と安値を比較すると、日経平均株価の下落率が4割程度であるのに対し、不動産業界は概ね4〜5割近い下落率となっている。

 比較的安定的な収益が期待できるといわれる不動産が、なぜ市場平均よりも大きな下落率を記録してしまったのだろうか。それは、リーマンショックのトラウマが市場関係者の中にあるからかもしれない。

●不動産業はリーマンで大ダメージを受けた

 リーマンショックで大きく売られた銘柄として、印象に強く残っているのは銀行業や証券業だろう。しかし、リーマンショック直前である2007年7月の高値から下落のピークとなる09年3月の安値を比較すると、証券業と肩を並べるレベルで不動産業も売られていたのだ。

 不動産という資産は、確かに「安定的な収益が期待できる」という特徴もある。一方で、初期投資額が大きく資金が少なければ買えない。また、資金が十分にあっても、他の資産と比較して低い利回りでの運用となりやすい。そのため不動産の購入にあたっては、金融機関の融資に頼るか、出資を受けることでレバレッジ効果を高めるのが一般的だ。

 金融機関が融資の条件を厳しくしてしまえば、新たな買い手が不動産市場に参入できなくなり、不動産市場全体のレバレッジが縮小する。その結果、経済的なショックが不動産市場に大ダメージを与えてしまうのだ。

 今回の自粛ムードや、インバウンド需要の後退によって旅館や商業施設にダメージがあれば、金融機関としては不動産事業関連の融資に慎重な姿勢を見せるようになるかもしれない。そうすると商業施設だけでなく、居住用不動産市場にも問題が波及する可能性がある。

 このように考えると、いまだ予断を許さないコロナ情勢下では、不動産事業を営む企業について依然として慎重な見方が求められる。しかし上場企業の中には、“隠れ”不動産銘柄とも呼ぶべき企業が存在していることをご存知だろうか。

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