Amazonもハマった、「AIを使うとき」の落とし穴

ITmedia ビジネスオンライン / 2020年7月9日 8時5分

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 2019年6月に、内閣府の統合イノベーション戦略推進会議が「AI戦略2019」を発表した。これは日本政府がAI(人工知能)の領域で取るべき政策を提言したもので、AIの社会実装において優先すべき分野などを示している。この中の「教育改革」と題されたセクションで、AI人材の育成について触れられている。面白いのは、ここで目指されているのは技術者の育成だけでなく、AIを利活用する側の知識やスキルも高めようとしている点だ。

 例えば「多くの社会人(約100万人/年)が、基本的情報知識と、データサイエンス・AIなどの実践的活用スキルを習得できる機会をあらゆる手段を用いて提供」や、「大学生、社会人に対するリベラルアーツ教育の充実(一面的なデータ解析の結果やAIをうのみにしないための批判的思考力の養成も含む)」といった目標が掲げられている。これがどこまで実現されるかはさておき、AIの力を引き出すためには、AIを利活用する側でも年間100万人という単位で関連スキルを教育する必要性が認識されているのだ。

 AI時代、マーケターはどのように関連知識を学んでいけば良いのだろうか。

●Amazonもハマった、思いがけない落とし穴

 まずは「AI」と言ったときに、それが何を意味するのかという点を押さえておきたい。「いまさらAIの定義?」と思われるかもしれないが、自分の使っている道具がどのような性質を持つのかを理解していなければ、それを正しく使うことはできないだろう。

 とはいえAIの定義はあいまいで、詳細な議論をしようとすればそれだけで日が暮れてしまう。本記事では、あくまで「いま」AIと言ったときに何を指すことが多いか、を確認しておこう。

 現在、多くのAIアプリケーションで使用されているのが「機械学習」という手法だ。簡単にいえば、データに基づいて機械が「モデル」をつくり、そのモデルに基づいて、機械が何らかの判断を行うというものだ。モデルとは、人間でいえば判断の根拠に相当する。

 例えば機械に対して、アイスクリームの売上に関する過去のデータと、気温や気象、PR予算などさまざまな関連データを与えたとする。機械学習では、このデータ(教師データと呼ばれる)に基づいて、機械が自ら「気温と売上の間に正の相関関係がある」といったモデルを作る。このモデルを構築したAIに対して現在のデータを与え、今後1週間のアイスクリームの売上を予測させる、といった使い方ができるわけだ。

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