“ファーウェイ排除”本格化で5Gの勢力図はどうなる? エリクソン、サムスンの動きとは

ITmedia ビジネスオンライン / 2020年9月17日 8時0分

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米国がファーウェイ排除に乗り出しており、5Gの勢力図は変わるのか(写真:ロイター)

 9月15日、米政府による中国の通信機器大手ファーウェイに対する半導体輸出規制の本格適用が始まった。米国企業の技術が入っている半導体については、原則ファーウェイとのビジネスを禁じられる。

 日本企業への影響も甚大だ。日本企業とファーウェイの取引規模は1兆円を超えると見られており、国内でも混乱が広がっている。同社との取引によって米輸出管理規制(EAR)違反になると、米国産の他の製品なども使えなくなる可能性もある。

 また、ファーウェイがスマートフォンなどの製造で依存してきた台湾の半導体企業なども、今後は同社とのビジネスが難しくなる。ファーウェイのスマホ生産にとって大打撃になると指摘されている。

 ただ打撃はそれだけではない。半導体を入手できなくなれば、同社が力を入れている5Gの機器製造にも大打撃となる可能性がある。

 そもそも、これまで日本のメディアでも、世界を一変させる未来の技術として散々話題になってきた5Gだが、最近はそうした報道も落ち着きを見せているようだ。だが、もう5Gの時代は動き出している。そこで、現在どのような状況にあるのか見ていくと、意外な企業が5Gで存在感を強めつつあることも見えてくる。

●5Gシェアでトップを走るファーフェイ

 現時点で、すでにいくつもの国で5Gのサービスはスタートしている。2019年から、韓国、米国、中国、そして日本でもサービスは始まった。ただコロナ禍の影響で5G基地局の設置は大幅に遅れているが、次の鍵となるのは、20年末にも期待されている5G対応のiPhoneの登場だ。5GのiPhoneが出てくると、5Gの普及も一気に広がる可能性がある。

 インフラに目を向けると、現在、5Gの通信機器などのシェアにおいてダントツ状態なのはファーウェイだ。最新のシェアを見てみると、ファーウェイは35.7%、エリクソンが24.6%、ノキアが15.3%と続く。ファーウェイは20年に入ってから90件以上の5G関連の契約を取り付けており、2位のエリクソンは100件を超えていると米ウォールストリート・ジャーナルは報じている。

 ただ、そこに強引に入ってファーウェイのさらなる躍進を阻止しようとしてきたのが、米国である。15年に習近平・国家主席が「中国製造2025」をぶち上げ、中国を25年までに通信やAIで世界をリードするような国にすると宣言した。要するに世界の工場からの脱皮で、それまでテクノロジーで世界をリードしてきた米国に対する「宣戦布告」でもあった。これこそ、それまで中国を「手なずけられる」と考えていた米国が目を覚ますきっかけになった。

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