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このままでは“一億総非正規”待遇に!? 郵政は「正社員の休みを減らし格差解消」

ITmedia ビジネスオンライン / 2022年1月14日 11時15分

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 私たちは「一億総活躍」への挑戦を始めます。 最も重要な課題は、一人ひとりの事情に応じた、多様な働き方が可能な社会への変革。そして、ワーク・ライフ・バランスの確保であります。(中略) 非正規雇用の皆さんの均衡待遇の確保に取り組みます。短時間労働者への被用者保険の適用を拡大します。正社員化や処遇改善を進める事業者へのキャリアアップ助成金を拡充します。 契約社員でも、原則一年以上働いていれば、育児休業や介護休業を取得できるようにします。さらに、本年取りまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」では、同一労働同一賃金の実現に踏み込む考えであります。

 ──これは、2016年1月22日の通常国会で、安倍首相(当時)が行った施政方針演説の一部です。

 当時、「首相から『同一労働同一賃金』という言葉が発せられた意義は大きい」とする識者は多くいました。働く人たちからも、「これで非正規の賃金が上がる」と喜ぶ声が少なからずあったと記憶しています。

 しかし、「非正規雇用の皆さんの均衡待遇の確保に取り組みます」──実は、ここで「均等」ではなく、「均衡」という言葉を使った意味は極めて大きいのです。

 「均等」とは、一言でいえば「差別的取り扱いの禁止」のこと。国籍、信条、性別、年齢、障害などの属性の違いを賃金格差(処遇含む)に結び付けることは許されない。仮に行われたとすれば、労働者は損害賠償を求めることができます。

 1951年にILO(国際労働機関)では、「同一価値労働同一賃金」を最も重要な原則として、第100号条約を採択しました。その根幹は「均等」です。職種が異なる場合であっても、労働の質が同等であれば、同一の賃金水準を適用するとし、一切の差別を禁止しています。

 一方、「均衡」は、文字通り「バランス」。「処遇の違いが合理的な程度及び範囲にとどまればいい」とし、「年齢が上」「責任がある」「経験がある」「異動がある」「転勤がある」といった理由を付すれば、「違い」があっても問題ない。

 つまり、均等の主語は「差別を受けている人」ですが、均衡は「職場」。「均等」では、差別を受けている人(=処遇の低い方)を高い方に合わせるのが目的ですが、「均衡」では低い方に高い方を合わせても問題ないのです。

 「同一労働同一賃金」という、あたかも「待遇が良くなる」ような幻想を抱かされる言葉ですが、「均衡」とセットで使われたことで、正社員の待遇が悪くなる可能性はあった。

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