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NVIDIA製を“28倍”効率化 生成AI時代のゲームチェンジャー「サンバノバ」の正体

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月25日 10時34分

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サンバノバの製品「SN40L」

 2022年末のChatGPTの“衝撃”以降、さまざまな企業が生成AIの開発に注力している。ソフトバンクも、英アーム社をはじめ海外企業と協働しながら、開発を進めている。

 それを支える企業の一つが、米シリコンバレーに拠点を置くSambaNova Systems(サンバノバシステムズ)だ。サンバノバでは、AIに強いプロセッサーを開発しており、市場の大部分を占めるNVIDIA製のチップに代わるものとして期待が集まっている。

 特にサンバノバの最新製品「SN40L」は、NVIDIA製の「DGX H100」と比較して28倍低いTCO(総保有コスト、Total Cost of Ownership)を実現し、企業にとって低コスト化を実現するものとしている。

 生成AI時代を迎え、企業の課題は何か。生成AIは今後どうなっていくのか。サンバノバ共同創業者のロドリゴ・リアンCEOに聞いた。(河嶌太郎、アイティメディア今野大一)

●「NVIDIA一強体制」を低コスト化で変革 ゲームチェンジャーへ

――いま生成AIが、かつてない流行を見せています。現状を、どう見ていますか。

 生成AIの登場は、かつてのインターネットの登場と似ています。インターネットの登場は、世界に大きなインパクトをもたらしたと思います。生成AIの登場も全く同じで、エコシステムの将来の姿だと考えています。

――サンバノバのビジネスモデルについて教えてください。

 AIに強いチップの開発・製造・販売をしています。機械学習や深層学習に強いハードの開発だけでなく、ソフト開発環境まで提供しているのが特徴ですね。チップだけを買う企業もありますが、取引先の多くの企業はソフトを含めたシステムを買っています。

――生成AIにおける企業の課題をどう見ていますか。

 多くの企業では、機械学習や深層学習など、AIの専門家をなかなか採用できない現実があります。自社で開発するのは難しいので、まずはChatGPTといった既存のものを使おうとするのが現状ではないでしょうか。一方、企業には機密データもあるため、当然ChatGPTにそっくりそのまま全てを移すことはできないわけですよね。

 非公開の情報が増えれば増えるほど、ハードの問題だけでなく、システムやソフト、機械学習の問題も生じてきます。サンバノバのソリューションでは、こうしたデータセキュリティーに配慮した生成AIを提供していますので、多くの企業の課題を解決できると考えています。

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