20代で「モンスト」開発部長に スピード出世を遂げたMIXIエースの「マネジメント論」
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月6日 8時0分
マネジャーになってからは、メンバーが相談しやすい環境を意識的につくりましたね。
当時は開発の相談をする場が少なかった上に、私がマネジャーに就任したタイミングで新型コロナウイルスの感染が広がり、リモート勤務が増えたことでその課題が顕著に表れたんです。そこで週1のKPT(振り返りのフレームワーク)の導入や、社内チャットで気軽に相談できるチャンネル(場所)を用意しました。
また、案件の担当者をアサインする際、相談者とペアでアサインする「ペアアサイン」を取り入れました。新卒者やコミュニケーションが苦手な方も、最初から相談できる相手と共にアサインされるので、現場での問題解決がスムーズになる体制を整えたんです。
――組織内のコミュニケーションや働きやすさに焦点を当て、工夫されたのですね。ペアアサインなどのアイデアはどのように考え出したのでしょうか。
いろんなところからヒントを得ていました。週1のKPTやチャンネル作成は、別グループのマネジャーがしていたことを参考にしています。
ペアアサインに関しては、相談できる人がいないという現場の声が多かったからですね。最初は「チームのリーダーに相談すればいいのではないか」と思っていたのですが、コミュニケーションが苦手な方はリーダーに相談できないという問題がありました。そこで、最初から相談者をアサインすればいいと考えたんです。問題を個人の責任にせず、仕組みから解決しました。
――不具合の防止や組織内のコミュニケーション改善などの取り組みが評価され、今の立場に至ったのですね。
当時のマネジャーいわく、「案件に真摯(しんし)に取り組む姿勢を評価した」とのことでした。私が100%不具合を出さないことを目指していた点、また、それを他の人の案件も含めて取り組んでいたことが評価されたと思っています。
他の人の実装を積極的に見て、なぜそのような実装をしているのかを考えたり、自分では思い付かない実装方法を見て解決策を発見したりもしていました。自分自身が学びを得ると同時に、関係者同士での連携の質も高くなりましたね。こうした行動が、自分とモンストの成長につながったと思います。
●個人・組織を成長させる「手を抜かない」マネジメント
――部長となった今、日頃の業務やマネジメント、部下とのコミュニケーションで気を付けていることはありますか。
部長になってからは、たとえ些細(ささい)なことでも自分の考えや思考していることをなるべくマネジャー層と共有しようと意識しています。
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