「やっぱりステーキ」海外での勝算は? “牛肉大国”でも行列ができるワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月25日 6時20分
沖縄発の「やっぱりステーキ」、海外では?
2015年に沖縄で1号店をオープン、今や大衆ステーキチェーンとして全国的に拡大している「やっぱりステーキ」。看板商品の「やっぱりステーキ(ミスジステーキ、120g)」は、サラダ・スープ・ご飯の食べ放題が付いて1390円とコスパの良さに定評がある。
そんなやっぱりステーキはここ数年、海外での出店を加速させている。2023年7月のネパール進出を皮切りに、8月にオーストラリア、2024年4月にシンガポール、5月にフィリピンと立て続けに出店。プレオープンの店舗を含め、4カ国で6店舗を持つ(2024年5月下旬時点)。
エリアによって状況が異なるものの、オーストラリアとシンガポールでは時に行列ができるほど。やっぱりステーキを運営するディーズプランニング社(那覇市)の海外事業部 赤塚威氏に「海外展開の勝算」を聞いた。
●「鶏肉」「ヤギ肉」「豚肉」がメインのネパール
海外初進出の地に、なぜネパールを選んだのかと尋ねると、「戦略よりも人のつながりが大きい」と赤塚氏。
「ネパール人の従業員から、生まれ故郷で『やっぱりステーキ』をやりたいと申し出があったんです。当社代表の義元大蔵も、以前からネパールに足を運び現地と交流をしたいと考えていたため、出店にいたりました」
沖縄で創業したやっぱりステーキは、沖縄に留学したネパール人をアルバイトとして雇うことがあり、彼らがそのまま就職して従業員になることも。そのうちの一人が独立して、「ネパール チトワン店」をオープンさせたという。
そうしたつながりに加え、国内の人材を強化したい狙いもある。外食業において、特定産業分野の知識や技能と一定の日本語能力を持つ外国人材は、特定技能制度を通じて日本で数年にわたって働くことができるのだ。
チトワンは首都のカトマンズから離れており、いわゆる地方の都市だという。地元民を対象にしていて、メニューは日本とは大きく異なる。国内でメインとなる牛肉のステーキがなく、「鶏肉」「ヤギ肉」「豚肉」が中心。国民の約8割がヒンドゥー教の信者で、牛肉を食べないためだ。
2023年7月のオープンから、売り上げはほぼ横ばいが続く。月によってアップダウンがあり、まだ安定しない状態だという。人気メニュー(2024年2~4月の集計)は以下のとおり。
1位:「Pork Mix Steak(ポークミックスステーキ) 200g」495ルピー(約579円)
2位:「Chicken Mix Steak(チキンミックスステーキ) 250g」495ルピー(約579円)
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