1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

日本企業のDXを加速 米通信ベライゾン・ビジネスCEOに聞く5G世界戦略

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月27日 7時40分

 こういった弊社のセキュリティ機能の拡大は、日本のみならず、アジア全体の利用者が非常に気に入っていて、高く評価されている部分だと思います。今後も引き続きワイヤーライン、有線通信の部分は良い価格で提供していきます。

 加えて、このアジア太平洋地域の顧客の成功に向けた、他の支援方法や支援できる領域も模索していきます。今回私が日本を訪れた目的は、そのヒアリングのためでもあります。

――5Gの可能性をどう見ていますか。どのようにビジネスにしていきますか。

 米国で5Gが最初に登場した時、大きな期待感があったと思います。私たちはその分野で非常に上手に展開してきたと考えています。米国では、光ファイバーなど有線による通信ネットワークの代わりに、企業や家庭に無線通信機器を提供する固定無線通信に注目が集まっています。この固定無線通信サービスのシェアで、われわれは米国でほとんど全てを獲得しています。

 この固定無線通信では5Gの技術も使われているわけですが、今後はこの分野で5Gを中心に競争がより一層、激しくなると思います。そうなるとユーザーは、より良い価格帯でサービスを利用できるようになるでしょう。そういった状況がいま生み出されてきているということ、それにわれわれが寄与できていることを、とても誇りに思っています。

 もう一つ見なければならないのが、旧来のLTE4Gの分野です。最初4Gが登場した際には、単に3Gが早くなったものという見方が大きい技術だったかと思います。多くの人たちはスマートフォンの登場によってLTEが広がったと考えていますが、実際にはそうではありません。LTEが完全に普及するまでには、他のさまざまな技術が中間にあったわけです。

――それはどういった技術なのでしょうか。

 例えばスマートグラスといった小型の産業用デバイスですね。他には、より速い処理能力を持ったプロセッサやCPU、バッテリーやソフトなどが挙げられます。そういったものがあって、初めてLTEが大きく普及することになったわけです。同じような展開が5Gでも見られると思います。

 ただ4Gの時との違いは、そこにAIが使われるということです。そしてAIの演算装置であるGPUチップも変わっていきます。他には現在、サーバだけでなく末端のスマホなどのモバイルデバイス、将来的に自動車などが一緒になって情報を処理するモバイルエッジコンピューティング(MEC)にも注目が集まっています。このMECを実現するためには、5Gが必要不可欠です。5Gのネットワーク自体の拡張も、今後ベライゾングループで進めていきます。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください