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SEO対策は「オワコン」か? 検索エンジンへの生成AI実装、予測される未来は

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月4日 8時5分

 その理由の1つ目が“生成AIの精度の低さ”です。Googleも公式ドキュメントで生成AIの問題点をいくつか挙げていますが、中でも「ハルシネーション」と呼ばれる事実に基づかない情報の生成が大きな問題です。今後、この問題が飛躍的に改善されない限りは、生成AIをGoogle検索エンジンの代わりとして使用するのはリスクが高いといえるでしょう。

 2つ目は、必ずしも全ての人が生成AIだけで検索を完結しないことです。簡単な調べ物であれば生成AIで足りるユーザーもいますが、コンテンツを深く読み込んだり、サービスや商品を見比べたり、生成AIによって生成された情報をうのみにせずに自分の目で実際に確かめたいと思うユーザーは一定数いるはずです。そのため、生成AIで表示される参照元URLに選ばれるための対策や、検索表示の掲載順位を向上する従来のSEO対策は依然として重要だと考えられます。

 そして3つ目は、生成AIにとって定量化しきれない不完全な仕事は人の代替が難しいため、ライターも外部コンサルタントもSEO担当者も、生成AIに完全に置き換えるのは難しいことです。これらの役割には定量化しきれない要素が必ずあり、生成AIを活用したとしても、最終的には専門性や信頼性、権威性や体験性を持った人間による監修が必要です。

 生成AIが進化することで、HTMLコードやテキスト量、外部リンクなどにこだわる古典的なSEO対策は確実に終わっていきます。そのかわり、生成AIの長所・短所を理解し、ユーザーにとって有益な情報を生成AIと共創する「新しいSEO」が求められることが予測されます。

 ビジネスにおいて、AIを使うことが日常となり始めています。AIをどれだけうまく使えるかで、競合との間に差が出てくることでしょう。AI人材の育成・採用や、AIを活用したマーケティング施策の開発を日々進めていくことが今まで以上に重要になると認識する必要があります。

●筆者プロフィール:田中雄太

株式会社デジタルアイデンティティに2023年にジョイン。前職の株式会社アダムテクノロジーズでは執行役員。現在はSEOエヴァンジェリスト、コンサルタント。SEO集客からの売り上げ・問い合わせ増加など、セールスファネル全体のコンサルティングが可能。

『薬機法管理者』の資格を有し、表現の規制が厳しい薬機法関連分野のマーケティングにも精通。

X(旧Twitter):@yuuta_tanaka88

会社HP:https://digitalidentity.co.jp

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