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生成AI×不動産の可能性とは? 「物件画像」の作成と課題から考える

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月10日 8時20分

生成AI×不動産の可能性とは? 「物件画像」の作成と課題から考える

生成AIで作成したホームステージング画像の注意点とは? 写真はイメージ(ゲッティイメージズ)

●連載:不動産DXのいまを知る

不動産業界のDX推進において活用するAI技術や先端技術との親和性、活用方法やその効果、将来性などについて、アットホームラボ代表取締役社長の大武義隆氏が解説する。

 連載の第2回「画像生成AI、不動産業務にどう活用できる? 物件画像のクオリティーアップも」では、不動産ポータルサイトで住まい探しをする上で物件画像は消費者にとって欠かせない情報であることと、また、画像生成AIを活用したバーチャルなホームステージング画像のメリットについて触れました。

 ホームステージングを簡単におさらいすると、住まいを探す消費者に居住イメージを届けるため、リビングの画像に家具などを配置し、魅力的な室内を演出することを指します。

 こうしたホームステージング画像は画像生成AIで生成することはできますが、そのまま物件画像としてWebサイトや不動産ポータルサイトなどに公開するには、多くの課題があります。今回はそれらの課題と、課題を解消するためにアットホームが取り組んでいる研究成果について紹介します。

●著者プロフィール:大武 義隆(おおたけ・よしたか)

アットホームラボ株式会社 代表取締役社長

アットホームに入社後、営業職・企画職などに従事。

2019年5月にアットホームのAI開発・データ分析部門より独立発足したアットホームラボにて、テクノロジー部門を統括し、不動産分野の課題解決に適したさまざまなAIモデルの企画を担当。23年4月より代表取締役社長に就任。

●生成AIでホームステージング画像を生成 なぜそのまま公開できない?

 画像生成AIを活用したホームステージングサービスで、特別な経験や知識がなくても手軽に魅力的な画像を生成することができます。また多様なレイアウトを生み出せるため、すぐにでも業務に活用したい人も多くいるでしょう。

 一方で、多様なレイアウトにはさまざまな課題があり、実際の部屋の間取りや設備と乖離したビジュアルの画像が生成されてしまう可能性があります。

 また、不動産広告規約にも触れる可能性があります。不動産広告は、消費者保護の観点から「不動産の表示に関する公正競争規約」を順守することが求められており、部屋の形状や広さ、建具や設備などが実際と少しでも違っていたり、キズや汚れを故意に加工して隠したりすることが禁止されています。

 例えば、生成AIがコンセントや照明のスイッチ一つ追加することも、実際の部屋になければ広告表示規約に違反してしまいます。

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