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職場のハラスメント被害、報告・相談しても8割は「その後の対応は特になかった」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月7日 17時15分

職場のハラスメント被害、報告・相談しても8割は「その後の対応は特になかった」

職場のハラスメント被害、報告・相談しても8割は「その後の対応は特になかった」

 SNSを提供するHiClub(東京都港区)は、20~39歳の男女を対象に「職場のハラスメント問題」に関する調査を実施した。直近1年以内に職場でハラスメントを受けた回数は「1~5回」が17.6%、「11回以上」が11.1%だった。

 どのようなハラスメントを受けたか尋ねた。最も多かったのは「パワーハラスメント」で40.3%、次いで「セクシュアルハラスメント」が15.5%、「モラルハラスメント」が15.5%、「マタニティハラスメント」が14.0%だった。

 具体的な内容としては、パワーハラスメントと答えた人からは「ミスに対してみんなのいる前で上司に叱責された」「何時間も個室で個人指導をされた」「仕事中の態度や会話を常に監視される」などの体験談が聞かれた。

 セクシュアルハラスメントと答えた人からは「距離が近い」「プライベートや結婚観についての質問」、モラルハラスメントと答えた人からは「私がすることすべてを否定し、他スタッフがいる中で罵倒」「親の顔が見てみたいなど育ちについて言われる」などがそれぞれ挙げられた。マタニティハラスメントを受けたことのある人からは「子どもの熱で休まざるを得ない状況にも関わらず嫌味を言われた」「妊娠が分かった途端に冷たくなった」などが聞かれた。

 ハラスメントをされた相手については、「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」は男性から受けたと答えた人が多く、「モラルハラスメント」「マタニティハラスメント」は女性から受けたという回答が多かった。

●ハラスメントの悩みは相談している?

 ハラスメントの悩みをどこで相談しているか聞いた。最も多かったのは「相談しなかった」で31.6%、次いで「人事など職場の人」が26.2%、「友人」が9.2%、「親」が8.5%だった。家族や友人への相談割合は10%を下回っていて、ハラスメントに関する悩みは近しい関係の人たちにも相談しづらい様子がうかがえた。

●職場へ報告・相談をしたか

 職場でハラスメントを受けた経験がある人のうち、職場へ報告・相談を「した」と答えた人はわずか38.3%と、半数以上が職場へは相談せずにいることが分かった。職場へ報告・相談したとしても、職場の対応は「ない」と答えた人が81.1%にのぼることから、被害者から職場へサポートを求めても適切な対応がされていない現実もあるようだ。

 職場にハラスメントの相談をした結果、「仕事上関わりを減らしてもらった」「本人への叱責、接近禁止令」「ハラスメントをした者は在宅勤務処分になった」など前向きに動いた例もあれば、「注意勧告していたが効果はあまりない」「『あなたも悪かったのではないか』と同性の人事担当に責められた」「上司本人に相談内容をそのまま伝えられたため関係は悪化した」と、対応の方法が適切でないケースもあり、より精神的に追い詰められるような経験をした人もいた。

 HiClubは「ハラスメントの事実を職場に報告・相談をしても、職場の対応が適切でない場合はかえって精神的に追い込まれてしまう様子がうかがえた」とコメントした。

 今回の調査は、20~39歳の男女を対象にインターネットで行った。期間は5月17~20日、有効回答数は369人。

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