新人時代に不足していたスキル 「論理思考」「ビジネスマナー」を抑えた1位は？

「自身が社会人1年目の時に苦労したこと」に関する調査（写真AC）

　新入社員の時に「ビジネススキル・知識の習得で苦労した経験がある」とした人は5割に上った──。具体的にどのようなビジネススキル・知識が不足していたと思うのか、グロービズが調査を実施した。

●新人時代に不足していたスキル　　1位は？

　新入社員の時に苦労した経験がある人は75.6%に上った。具体的な苦労経験については「上司や同僚との関係づくり」（55.1%）、「新しい環境への適応」（52.9%）、「ビジネススキル・知識の習得」（52.3%）の3つが上位回答となった。

　新入社員の時、不足していたと思うビジネススキル・知識の1位は「コミュニケーション」となり60.3%に上った。2位は「ビジネスマナー」（44.9%）、3位は「論理思考」（33.6％）となった。

　ビジネススキル・知識の習得が不足していたことで、どのような問題が発生したのか。最も多い回答は「業務でミスをしてしまい、社内外に迷惑をかけた」で53.9%と半数に上った。「社内でのコミュニケーションがうまく取れなかった」（43.0%）、「勤務時間内に仕事が終わらず残業が多かった」（35.8%）と続いた。

　ビジネススキル・知識の不足による問題発生時、61.8%が「どう対処してよいか分からず不安・焦りを感じた」と回答。その他、53.5%が「相手や周囲に対して申し訳ない気持ちになった」とし、ビジネススキル・知識の不足による問題が、心理的負担につながっていることが明らかになった。

●どうやってスキル習得した？

　なぜ、新入社員のときは必要なビジネススキル・知識の習得が難しかったのか。最も多い回答は「どのような手段で習得すればよいか分からなかった」で60.0%。次いで「何のビジネススキル・知識が不足しているか分からなかった」（53.9%）となった。

　ビジネススキル・知識の習得で良かった方法は「書籍、動画、音声コンテンツなどでビジネススキル、知識を学ぶ」が最も多く35.2%。以降は「ビジネス研修・スクールなどの講座を受講する」（29.7%）、「セミナー勉強会などへの参加をする」（23.0％）と続いた。

　新入社員時代を振り返って楽しかったこと、良かったことの1位は「仕事でできることが増えたこと」で43.0%、2位は「人として成長できたこと」（41.8%）、3位は「仕事を通じて、視野が広がったこと」（40.6%）となった。

　調査は、4月3～4日にインターネットで実施。ホワイトカラーの職種に就く会社員で社会人歴5～10年目の20～30代男女843人から回答を得た。