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手を汚さずに使えるでんぷん糊「タピコ」 ありそうでなかった文具の開発秘話

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月24日 8時10分

 「ネーミングは最初、プロジェクトメンバーで自由に発想することを徹底しました。各自に考えてもらったので26案ほど出てきましたが、普段新商品を発売する時のネーミング案よりも多くなりました」

 このように振り返る村上氏。案は素材からイメージしたものが多かったが、手に持って塗り広げられるという特徴からイメージしたものも見られたという。

 タピコは当初予定を上回る勢いで売れており、3月の発売後すぐに追加生産したほど。「予想以上に早く次の生産指示をかけることになりました」と村上氏も驚きを隠さない。

 好調な出足となった理由として村上氏は、今までにないタイプのヤマト糊であること、手に持ったまま塗り広げられる新機能を訴求したこと、の2点を挙げる。手で持って塗れることは、チラシや吊(つ)り下げ式パッケージで訴求している。

 タピコを発売して分かったことの1つが、手に持って使えるヤマト糊を待ち望んでいた人が実際にいたことだった。そういう人がいることを知ったのは、ヤマト公式Instagramに届いた1通のDM。送り主はヤマト糊のヘビーユーザーで、予約した旨のメッセージが届いた。

●特定の用途に合わせたものを開発していきたい

 そのユーザーは手に持ってヤマト糊を塗り広げたかったことから、チューブのヤマト糊の口にガーゼを当てて固定した状態で使っていたという。

 発売から約3カ月しか経っておらず小売店に行き渡って間もないが、今後の展望について村上氏は「幅広いユーザーに使っていただきたいです」と話した。

 ヤマト糊としては今後、新しい使い方ができるものだけではなく、特定の用途に合わせたものを開発していきたい考え。老若男女が安全に使えることを大前提に、イノベーション、オリジナリティー、ローコストを軸にしながら時代の変化に対応したものを世に送り出していきたいという。

(大澤裕司)

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