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AIドラレコで「リスク運転」が86%減った運送会社も どんな仕組み?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月6日 12時1分

AIドラレコで「リスク運転」が86%減った運送会社も どんな仕組み?

GOとキャンペーン参加企業の担当者ら

 タクシーやトラック、営業車など車を運転する仕事で注目されているのが、AI搭載のドライブレコーダーだ。単に映像を記録するだけでなく、危険な運転をリアルタイムで警告したり、長時間の動画の中から該当部分を抜き出したりすることもできる。

 運転レポートの作成機能などもあり、事故の予防が期待されている。「リスク運転」を減らす取り組みを紹介する。

●AI活用とフィードバックで「リスク運転」25%減

 タクシー配車アプリなどを提供するGO(東京都港区)は6月20日、同社のAI搭載ドライブレコーダー「DRIVE CHART」の利用企業と実施したキャンペーン「DRIVE CHART交通安全運動2024」の結果を発表した。

 2024年4~5月に111社、4万5000人以上のドライバー・管理者が参加し、全体で「1000キロあたりのリスク運転数」が前年同期比で25%減少。特に一時不停止は41%、急加速・急減速はいずれも30%超減ったという。

 2019年6月にリリースしたDRIVE CHARTは、車体の内外に搭載されたカメラと、AIにより運転状況をリアルタイムに分析。居眠りや脇見、車間距離不足など、事故につながるおそれのある「リスク運転」を検知して警告することができる。

 今回のキャンペーンでは、参画企業全体でリスク運転数の20%削減という目標を設定。GOは企業に対し、研修動画(e-ラーニング)や、高リスクドライバーへの個人指導内容例などを紹介した。

 参加社中最大となるリスク運転数86%減となった石川県の運送会社では、参加にあたってDRIVE CHARTの結果から一時不停止と急後退の削減に重点を置くことを全社に告知。ルールの徹底を図るとともに、リスク運転数が多いドライバーを対象に講習も開いた。データを示すことによって「自身で気付けない癖が分かった」などの声があったという。

 GOの武田浩介さん(スマートドライビング事業本部ビジネス開発部部長)は「AIを使うことで、定量的な共通目標を設定できたのではないか」と話す。

 単に「気を付けよう」ではなく、データにより傾向が明確になったことで、対策が立てやすくなったということだ。

 危険な運転をしていても、歩行者や対向車などがいなければ事故は起きない。だからこそ「これぐらい大丈夫だろう」が積み重なってしまう。AIによって運転の悪癖を可視化し、定期的に改善を図る取り組みは、交通事故の減少に効果アリと言えそうだ。

(庄司矢震)

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