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苦境の書店、無人店舗が救う? 店内で感じた新たな可能性

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月20日 7時35分

●街の書店を24時間経営にする仕組み

 普通の街の書店に無人営業の仕組みを取り入れた店舗があります。山下書店世田谷店です。苦戦する街の書店に取次最大手のトーハンが解決策として、スタートアップ企業Nebraskaが開発した「MUJIN書店」システムを導入し、24時間営業の無人書店モデルの実証実験を開始しました。

 その実験の舞台となったのが、東急世田谷線の松陰神社前駅そばにある山下書店世田谷店です。2023年3月から、昼間の有人営業(午前10時~午後7時)に加え、夜間・早朝(午後7時~翌午前10時)の無人営業を実施しています。利用者はLINEアカウントを使って入店し、キャッシュレスでセルフ会計を行います。

 この新しいモデルには、夜間スタッフの人件費なしに店舗を営業できるメリットがあります。これにより従来は閉店していた時間帯にも収益を上げられますし、地域の生活者としてはいつ行っても営業している安心感があります。

 世田谷店での実験は成功を収め、2023年8月から正式運用となりました。

 実際に無人の店内に1人でいると、ゆっくりと本を選ぶことができて、意外と気持ちがリラックスしました。

 この取り組みは、書店業界に新たな道を示すものだと感じました。技術革新を否定するのではなく、上手に活用することが大事だと考えます。

●著者プロフィール:郡司昇(ぐんじ・のぼる)

20代で株式会社を作りドラッグストア経営。大手ココカラファインでドラッグストア・保険調剤薬局の販社統合プロジェクト後、EC事業会社社長として事業の黒字化を達成。同時に、全社顧客戦略であるマーケティング戦略を策定・実行。

現職は小売業のDXにおいての小売業・IT企業双方のアドバイザーとして、顧客体験向上による収益向上を支援。「日本オムニチャネル協会」顧客体験(CX)部会リーダーなどを兼務する。

公式Webサイト:小売業へのIT活用アドバイザー 店舗のICT活用研究所 郡司昇

公式X:@otc_tyouzai、著書:『小売業の本質: 小売業5.0』

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