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「再配達は有料に」 ドライバーの本音は

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月17日 6時40分

「再配達は有料に」 ドライバーの本音は

運送ドライバーの本音とは

 「再配達を有料化してほしい」――。一般社団法人「神奈川県トラック協会」が実施した「物流2024年問題」に関する意識調査で、運送関係者から、こうした意見が上がった。

 一方で、一般消費者のうち同問題について「理解している」と答えた割合は35.6%にとどまり、運送関係者と消費者の意識に差が見られた。調査から分かった、運送ドライバーの本音とは。

 4月からドライバーの残業規制が強化され、物流現場では人手不足が深刻な課題となっている。同協会は4月16日~5月16日、神奈川県内の運送関係者1035人と、20~69歳の一般消費者3000人を対象に、物流2024年問題に関する意識調査をインターネットで実施した。

●20代の半数が「2024年問題」知らず

 物流2024年問題について「名称も内容も理解している」とした一般消費者は35.6%。29.2%が「名称も内容も分からない」と回答し、約3人に1人が同問題について理解できていないことが分かった。特に20代で「名称も内容も分からない」と答えた割合は49.7%に上った。

 一方で、運送関係者の85.5%が「名称も内容も理解している」と回答。運送関係者と一般消費者の間で理解の差が生じていることが分かった。

●再配達の有料化、3割が「考えられない」

 問題への対応策として、運送関係者からは「再配達の有料化」への理解を求める声が上がった。一方で、一般消費者の約3人に1人が再配達の有料化について「追加で支払うことはできない・考えられない」と回答。ここでも双方の意識にギャップがあることが明らかになった。

 運送関係者からは「再配達を希望する方に対しては2回分の運賃として1000円以上は負担してほしい」「置き配ができる施設を充実させたり、不在の場合は受け取る側が自ら引き取りに来る制度を導入してほしい」など、有料化やトラックドライバーの負担を軽減するための対応策を求める声が多く上がった。

●ドライバー不足解消に必要な手立ては?

 トラックドライバー不足を解決するために必要だと思う対策について、運送関係者からは「荷物を運ぶ適正な運賃や送料の値上げに理解を示す」(71.2%)、「トラックドライバーの待遇を改善する」(71.1%)という声が上がった。

 具体的には「ドライバーの賃金面での待遇と待機時間の問題を改善しないと、これから先さらに人手不足になっていくと思う」「輸送会社だけでは解決できないので、荷主も理解して待機時間の削減や運賃値上げに積極的に協力してほしい」など、人手不足を懸念する声や荷主に改善を求める声が多く上がった。

●1日平均「2時間以上」の荷待ち時間も

 物流2024年問題では、ドライバーの「運ぶ以外の仕事」も問題視されている。「手作業での積込み・取卸し」「荷物を定刻に届けるための長時間待機」などがあり、中でも、指定された時間から積込み・取卸しを始めるまでの「1日の平均荷待ち時間」は、運送関係者の約15%が「2時間以上」と回答した。

 ドライバーからは「法改正によってトラックドライバーの労働時間に上限が課されているが、予定外の待機や商品の持ち帰りなど発荷主・着荷主都合により拘束時間が増えてしまっている」「拘束時間の規制が厳しくなったことに伴い、1日に走行できる時間も限られるため、高速道路の利用は必須、高速料金の負担を発注者負担(荷主負担)にしてほしい」――など、改善を求める声が多く上がった。

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