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「東京チカラめし」が東京で再始動 今度はどう売っていくのか

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月28日 6時5分

 焼き牛丼の価格は並が680円で、大阪日本橋店の500円とは大きく異なる。この価格設定の要因として、小川氏は「原価高騰」を挙げた。

 「ブランド立ち上げの2011年から比較して、原価は3.5倍ほど上がっています。牛肉はずっと米国産を使っていますが、今後も物価上昇は進んでいくと思います。今、当社が提供できる価格帯として680円で設定しました」(小川氏)

●開店直後は「チカラめしファン」が行列

 5月7日に東京チカラめし食堂がオープンすると、東京での復活を待っていたチカラめしファンが多く足を運んだという。

 「初日と2日目は、30人ほどが開店前から並んでいました。告知は1週間前ぐらいでしたが、これだけの方が来店してくれ、期待してもらっているのだと感じました」(小川氏)

 2日間は『焼き牛丼』を注文する人が多く販売数が偏ったものの、開店から2カ月弱が経過した現在は、定食もよく売れるようになってきたという。

 「定食は日替わりや週替わりでメニューを変えているのですが、唐揚げや生姜焼きといった『定番のおかず』が入ると、そのメニューに注文が集中します。特に『唐揚げ』は圧倒的に人気で、味を変えて1週間に1度は必ずメニューに含めています。焼き牛丼はオーソドックスなメニューに、単品の味噌汁やサラダなどを追加される方がほとんどです」(小川氏)

 現状の客層は約65%が館内の職員で、残りがそれ以外とのこと。館内で働く人の男女比率は「男性6割、女性4割」だが、来客層の比率は「男性7割、女性3割」で、20~30代の男性がボリュームゾーンだ。300席と席数が多いが、12時台はかなりにぎわっている状態だという。多くはないが、以前からの焼き牛丼のファンだと思われるお客もチラホラ見られるそうだ。

 これまでのところ反響は良く、特に法務局の職員にはとても喜ばれているとか。3年間の食堂事業で開発した独自レシピと得られたノウハウにより、「温かい食事を温かいまま提供する」ことができていて、一定の評価を得られていると小川氏は話した。

●新業態を育て、挑戦を加速したい

 東京チカラめしはコロナ禍に海外進出しており、香港に3店舗、タイに1店舗をオープンしている。海外企業から声がかかり、ライセンス契約を締結して出店にいたった。運営は現地パートナーが取り仕切っていて、どの店舗も人気を得ているそうだ。

 東京で再出発を切ったばかりの東京チカラめしは、今後どんな展開を見据えているのか。小川氏は「まずは足元を固めたい」と慎重な姿勢を見せた。

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