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セブン-イレブン「焼き立てピザ」デリバリー参入、大手3社に勝てるか? 強みは2つ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月5日 8時5分

セブン-イレブン「焼き立てピザ」デリバリー参入、大手3社に勝てるか? 強みは2つ

セブン-イレブン、「焼き立てピザ」の販売を強化(提供:ゲッティイメージズ)

 セブン-イレブン・ジャパンは、「焼き立てピザ」の販売を強化する方針だ。提供店舗を約30店舗(7月4日時点)から、8月より約200店舗まで拡大。同社が手掛ける独自の商品配送サービス「7NOW」でのデリバリーも今月から開始し、同サービスの認知度向上も狙う。

 焼き立てピザは「マルゲリータ」(780円)と「照り焼きチキン」(880円)の2種類を用意した。大きさは大手デリバリーピザが提供するSサイズとMサイズの中間ほどで、1~2人前を想定している。ピザは冷凍状態で店舗に納品し、店舗の焼成オーブンで焼き上げて提供する。

 同社は以前から、焼き立て商品の提供に挑戦したいと考えていたという。2月29日に、新コンセプト店舗「SIPストア」としてリニューアルした「セブン-イレブン松戸常盤平駅前店」では、店舗で焼き上げたパンやピザを販売。消費者から高い支持を得た。加えて、7NOWという配達インフラが構築でき始めたことから、焼き立てピザのデリバリーを開始するに至った。

●差別化ポイントは「同時配送」と「店舗網」 ジュースやアイスも一緒に

 デリバリーピザ市場は大手3社などライバルも多い。同社の赤松稔也氏(商品本部 次世代商品開発)は、7NOWで焼き立てピザをデリバリーすることの差別化ポイントとして、ジュースやビール、アイスなど他の商品を同時に配達できる点を挙げる。

 同社の由井大輔氏(企画本部 ラストワンマイル推進部)は、店舗網の広さをアピールする。「セブン-イレブンは、全国に2万1566店舗(6月末時点)を展開している。お客さまに近くて便利な『お店』としてだけでなく、消費者に近い『在庫拠点』としても捉えられる」と話す。全国に張り巡らされた店舗網を、7NOWの配送拠点しても活用。大手3社などがカバーしきれない商圏でのシェア獲得を狙う。

●前年同期比332%、好調な7NOW 課題は「認知度」

 7NOWは「お気軽デリバリー」をコンセプトに、注文受付から配達まで最短20分で完了する。利用者が専用アプリやWebサイトから注文した商品を、店舗で従業員がピックアップ。提携している配送業者が集荷し配達する仕組みだ。配達時間は店舗によって異なるが、基本午前9時~午後11時。最低注文金額は税抜き1000円からで、配送料は110~550円となっている。支払方法はクレジットカードかバーコード決済から選択可能だ。

 現在は北海道、関東1都6県、広島県、九州7県の1万2000店で導入している。2023年度の売上金額は、前年度比358.3%と大きく伸長。2024年3~5月の売上金額も前年同期比332.1%と好調だ。8月から関西2府4県、山口県、鳥取県、福島県を追加し1万6000店まで拡大。2024年度中には全国展開を目指している。

 7NOWは売り上げが好調に推移する一方で、認知度の低さが課題だ。由井氏によると北海道や九州ではテレビCMを放送中で、全国展開も検討しているという。消費者支持の高い焼き立てピザのデリバリー強化は、商品配送サービス市場における7NOWのシェア拡大の起爆剤となるか。

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