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旅行ガイドブック『るるぶ』の豆本が登場 あえて「27分の1」の大きさにしたワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月14日 8時10分

 だが、しかしである。問題は知見がないこと。ガイドブックの製作には慣れているものの、豆本をつくった経験はない。どうしたらいいのかよく分からないので、ケンエレの担当者と議論を重ねていく中で、編集部が蓄積してきたデータに着目する。編集局には4万件ほどの観光データがあるので、そこからテーマを考えてつくればいいのではないか、というカタチで話がまとまった。

 とはいえ、データは膨大である。豆本との相性がいいのはどんなテーマなのかを試行錯誤をしながら、作業を進めていった。たくさんのデータがある中で、同社は4つのテーマに絞ったわけだが、個人的に気になっているのは「観光道路」である。

 耳慣れない言葉であるが、ひたすらまっすぐ続く国道であったり、カップルのメッセージが刻まれた街道であったり、ユニークなところばかりを集めている。「道路に注目している人は少ないはず。その道路を観光スポットとして紹介すれば、面白いのではないかと思って掲載した」(南田さん)

 最後に、編集の苦労話を紹介しよう。「通常の旅行ガイドブックと違って豆本だからねえ」といった理由で、編集作業の手を抜くわけにはいかない。ガイドブックの製作と同じように、情報を掲載するにあたって、各施設からの許諾が必要になる。

 「豆本に掲載していいですか?」だけではなく、「施設の特徴などに変化はありますか?」「料金は同じですか?」といった質問をして、情報をアップデートさせていった。こうしたやりとりを繰り返して、ガイドブックの2倍ほどの時間をかけて商品が完成したのだ。

 担当者が“豆に働いた”ことで、生まれた一冊である。

(土肥義則)

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