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JINSの「目が小さくならないメガネ」計画比2.2倍 人気の秘密は「3つ」のポイント

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月17日 8時40分

JINSの「目が小さくならないメガネ」計画比2.2倍 人気の秘密は「3つ」のポイント

目が小さくならない! JINSの新商品が人気

 眼鏡チェーン「JINS」(運営:ジンズ、東京都千代田区)の「目が小さくならないメガネ」(9900円、度付きレンズ代込み)が売れている。7月4日に発売したところ、計画比の2.2倍(7月末時点)で推移しており、同社のメガネ商品の人気トップ10に入っているようだ。

 本商品の特徴は、ネーミングの通り「目が小さくならないメガネ」であること。近視の視力矯正用レンズ(凹レンズ)は中心が最も薄く、縁に向かうほど厚みがでるので、収縮作用によってどうしてもメガネ越しの目が小さく見えてしまう。お客から「目が小さく見えないメガネはないですか?」という声が多く、であれば「専用のメガネ」をつくってはどうか、という話が社内で高まり実現に至ったそうだ。

 目を小さく見せないために、開発メンバーは「錯視効果」に注目した。いわゆる“錯覚”を応用したもので、メガネの縁を太くすることで目が大きく見えるのではないかと考えた。太めのフレームをつくってみるものの、太すぎても細すぎても目が小さく見えてしまう。0.3ミリ、0.5ミリといった単位で調整し、ベストの太さを追求していった。

 スタッフにかけてもらって「もう少し太くしたほうがいいかな」「いや、細くしたほうがいいよ」といったやりとりをしたものの、人間の顔だとタイミングによって目の開き方などに違いが出てくる。環境に左右されないために、開発メンバーは顔のマネキンを設置して、試作品を装着。写真を撮影して「適正なサイズはどれか」を見つけ出し、ようやく「太さ」が決まった。

●前後のバランスとレンズの厚み

 フレームの太さが決まれば一件落着……というわけではなく、開発チームは「重さ」にも着目した。フレームが太くなると、メガネはどうしても重くなる。また、近視の矯正用レンズは、度数が強くなるほどレンズの厚みが増すので、ちょっと下を向いただけでメガネがズレてしまう。

 この課題に対して、開発メンバーは軽量樹脂素材を使用するだけでなく、リム(メガネのレンズを囲むところ)の裏面の内側を薄くすることでレンズの厚みを目立ちにくくし、フレームを軽量化。テンプルは頭を抱え込むように角度を調整することで、フィット感を高めたという。

 最後に残った課題は「レンズの厚み」である。厚みを目立たなくするために、どうしたのか。レンズの幅を小さくするだけでなく、ヨロイ側(前枠からテンプルをつなげている部分)のリムに厚みを持たせることで、横から見たときにレンズの分厚さを目立たなくしたのだ。

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