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「太鼓の達人」ゲームセンター版が北米に進出するワケ 背景に日本のアニメや音楽人気

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月20日 6時0分

「太鼓の達人」ゲームセンター版が北米に進出するワケ 背景に日本のアニメや音楽人気

「太鼓の達人」が北米に進出

 人気和太鼓リズムゲーム「太鼓の達人」のゲームセンター版が、2024年11月から北米に進出する。ゲームセンター版は文字通り、ゲームセンターに設置されているアーケードゲーム機のことで、2001年に国内で展開を開始。これまで東アジアやオセアニアを中心に世界17の国と地域に進出しており、国内で約4700台以上、国外で約900台以上が稼働している。

 なぜ今回、北米での展開に至ったのか。進出の背景や苦労したポイント、今後の展開をバンダイナムコアミューズメントで太鼓の達人(ゲームセンター版)のプロデューサーを務める木水克典氏に聞いた。

●2004年に家庭用ゲームで海外展開を開始

 太鼓の達人は、2004年に家庭用ゲーム機「PlayStation 2」向けの「Taiko: Drum Master」を皮切りに海外展開をスタート。米国の人気曲などが収録されたソフトで、北米でも発売された。

 ゲームセンター版については、2008年に中国や台湾で「太鼓の達人 亜州版」を発売。その後、太鼓の達人のオンライン対応をリリースし、2014年に「太鼓の達人 モモイロVer.」を稼働した。定期アップデートを重ね、東アジアを中心に海外展開を進めてきた。

 2020年には日本でモニターとゲーム基板を交換する大型のリニューアルキットを展開し、現在の「太鼓の達人 ニジイロVer.(通称)」に進化。2021年には、海外展開とともに筐体の増産を開始した。現在は東南アジアやオセアニアにも展開エリアを拡大し、国外だけでも900台以上の太鼓の達人(ゲームセンター版)がオンライン対応で稼働中である。

●ゲームセンター版の北米進出を決めた理由

 今回北米への進出を決定した理由として、木水氏は(1)ファンからの希望、(2)海外における日本のアニメや音楽人気の高まり、の2点を挙げた。

 「北米地域では、家庭用ゲーム機ソフトなどで太鼓の達人が親しまれており、ファンからはゲームセンター版を望む声が聞こえてきました。また昨今、海外で日本のアニメや音楽などの人気が高まっている背景もあります。2023年に北米でロケーションテスト(開発途中のゲームを一般公開すること)を実施した際にも、日本のアニメ・ポップス曲が多くプレイされ驚きました」

 バンダイナムコグループの中でゲームセンター事業を展開するバンダイナムコアミューズメントは、「体験を通じた感動」「リアルエンターテインメント」を世界中に届けるといった役割を担っている。太鼓の達人(ゲームセンター版)はまるで本物のような大きな太鼓とバチを備え、気軽にフィジカルな体験を提供できることから、以前からマーケット規模が大きい北米地域への展開を検討していたという背景もある。

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