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「太鼓の達人」ゲームセンター版が北米に進出するワケ 背景に日本のアニメや音楽人気

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月20日 6時0分

 ゲームセンター版の北米進出に当たっては、バンダイナムコアミューズメントがゲーム機の企画・開発、バンダイナムコグループの現地法人であるBandai Namco Amusement Americaが現地での生産・販売を担当する。

●海外展開における苦労

 海外展開に当たっては、特に「現地でのゲーム機の準備」が苦労したポイントだという。ゲームセンター版は家庭用ゲームやスマートフォン向けゲームとは異なり、ゲーム機ごと海外に設置する必要がある。「例えば、多くの部品を集めてゲーム機をつくる中で、さまざまな部品が販売終了になっていることがあります。代替品を探す際には太鼓の達人のプレイ体験が極力変わらないよう、何十種類もの部品をテストしました」

 さらに海外では、高価なアーケードゲーム機をいかに多くのゲームセンターに設置してもらえるかが課題となる。メーカーからすればゲーム機はある程度まとまった台数を生産する必要がある一方、海外のゲームセンターでは「少数台を設置して、調子が良ければ少し増やす」といった商習慣があって、ギャップがあるという。それをセールスチームと2人3脚でプランを提案することで、設置台数を増やせたという。

 そのほか、海外展開に向けた取り組みとして2020年にリリースした「太鼓の達人 ニジイロVer.(通称)」から、メニュー画面が横書きレイアウトに対応。これまで多言語対応で翻訳をする際にネックとなっていた点を解消した。

●1万台の「太鼓の達人」を世界へ設置

 冒頭でも紹介した通り、太鼓の達人(ゲームセンター版)は現在、日本で約4700台以上、海外で約900台以上が稼働している。

 国別の内訳は明かしていないが、同社は全世界で「1万台の設置」を目標に掲げており、北米進出にあたっては、プレーヤーが遊びたいと思ったときにすぐに遊べるように北米全土での設置を目指している。「現在、全世界で約5500台なので、1万台の達成に向けて着々と計画を進めています」

 太鼓の達人(ゲームセンター版)が国内だけでなく、海外でも支持されているポイントとして「太鼓のコントローラーを使った遊び方の分かりやすさ」や「音楽に合わせてリズムを取るという人間の普遍的な楽しみができる」点を挙げており、「国や地域を問わずに小さな子どもでも遊べて、海外でも支持されている日本の音楽が楽しめることが評価されているのでは」と分析している。

 太鼓の達人は2001年のデビューから23周年を迎えた。木水氏は「100年先まで続くゲームにしたい」と話しており、今後の展開に注目したい。

(熊谷ショーコ)

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