人間の「真の相棒」となる日も間近? Apple、Googleも発表「マルチモーダルAIエージェント」の今
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月21日 8時15分
AI1が「真の相棒」となる日は来るか(イメージ)
創作の世界で、AIは長らく人間のパートナーとして描かれてきた。例えば、映画『2001年宇宙の旅』のHAL 9000や、映画『アイアンマン』のジャーヴィス、『新世紀エヴァンゲリオン』のMAGIシステムといったように。『ドラえもん』もそうだろう。
では現実世界ではどうか。2011年にiPhone4Sとともに登場したSiriは、スマートフォンに搭載されたAIアシスタントとして大きな注目を集めた。その後、Googleアシスタント、Amazon Alexa、Samsung Bixbyなどが登場し、AIアシスタントは私たちの生活に身近な存在となった。
しかし、創作で描かれるような人間のパートナーにはなっていない。実際には音楽再生や天気予報の確認、タイマー設定、スマート家電の操作など、シンプルな音声認識タスクが主だ。これは、AIがユーザーの意図を正確に理解し、複雑なコンテキストを処理するのが難しいという技術的な制約が背景にあるためだ。
だが近年の生成AI技術の進化がこの状況を変えつつある。本稿では、人間にとってAIが“真の相棒”となるかもしれない「AIエージェント」と「マルチモーダルAI」の最新動向について触れ、今後の展望を考察したい。
●Apple、Googleが相次いで発表 次世代のAIエージェント
AIエージェントとは、特定のタスクや問題解決に自律的に行動するシステムである。複数のAIモデルを組み合わせることで、複雑な課題にも取り組める。厳密な定義はないが、AIアシスタントは主にユーザーの指示に従ってサポートを提供するが、AIエージェントはより自律的で協調的なタスク遂行が可能だとされる。
Appleは2024年6月に開催したWWDC24(世界開発者会議)で、SiriとChatGPTが連携できる計画を発表した。SiriがChatGPTに置き換わるのではなく、必要な場面で専門知識を連携し、その結果をユーザーに提供する仕組みである。また、Googleも2024年5月のGoogle I/O(年次開発者向け会議)で、次世代AIエージェント「Project Astra」を発表した。
これらのAIエージェントを実現させる土台となるのは、大規模言語モデル(LLM)である。LLMは膨大なテキストデータを学習し、さまざまな文脈や状況に対応する知識を蓄積する。これがコンテキストを理解し、適応する能力を強化している。
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