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レインウェアを「もう1着」買ってもらうには? ワークマン、タグに「格付け」を表示する作戦の狙い

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月27日 11時43分

レインウェアを「もう1着」買ってもらうには? ワークマン、タグに「格付け」を表示する作戦の狙い

どんな「格付け」をするのか

 ワークマンは8月26日、「2024年秋冬新製品発表会」を東京都内で開催した。メインテーマは「機能の格付け、始まる。」だが、どういった戦略を打ち出していくのだろうか。同社の土屋哲雄専務がその狙いを発表会で語った。

 ワークマンは「機能性衣料品に特化した全国小売りチェーン」として消費者に訴求している。機能性を分かりやすく伝える手段として、商品タグに「抗菌」「消臭」「遮熱・UVカット」「撥水」「防水」といったピクトグラムを採用。ピクトグラムの数は年々増え続け、現在は約260種類にも達しているという。さまざまな機能性を付与した結果、14個のピクトグラムがタグに付いている商品もある。

 その一方、課題となっていたのが「いろんなウェアがあるけど、自分はどれを買えばいいのか分からない」という利用客の声だった。これまでは「耐雨度(濡れにくさ)」を伝える際、耐水のピクトグラムに「対水圧10000mmH20」といった表現をしていたが、直感的に消費者に伝わりにくいという問題があったのだ。

 こうした問題に対応するため、ワークマンは今後、自社PB製品のタグに「機能格付け」を表示していく。発表会では、防水ウェアの具体例として「Grade2 急な雨を短時間凌ぐ程度」「Grade3 小雨を凌ぐ程度」「Grade4 本降りにも耐えられる」「Grade5 豪雨にも耐えられる」という展示がされていた。また、それぞれのGradeの基準として「耐水レベル」「透湿レベル」「撥水レベル」を5段階の星マークで表示する(機能格付けの詳細は製品タグの裏面に表示)。

 これまで本記事で説明してきた機能格付け表示は「耐雨」のケースだが、今年の秋冬モデルでは「防寒度」「ストレッチ度」「美脚度」の格付けも開始する。来春には「冷感度」「UV防止度」「収納度」も加わる予定だ。

●土屋専務が語った狙い

 ワークマンの土屋専務は発表会で「Gradeが分かると需要が増える」と説明した。現状では、Grade4に該当する「本降り用」の防水ウェアを1着だけ持っている人がいたとする。具体的な機能性のイメージができないため、無難に選択した結果なのだが、ちょっとした雨で着用する際には「暑くて蒸れるなあ」と不満を抱いている。そうした人に対して「Grade2の小雨用は軽くて通気性が良くて涼しいが大雨には弱い」「Grade5は大雨を防げるが、暑くて重い」といった情報がしっかり伝わると、自分の利用シーンに応じて2着目の購入につながるという戦略だ。

 ワークマンの打ち出した格付け戦略は消費者の支持を得られるか?

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