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羽田空港連絡鉄道の現在と未来 最も近い大田区の行方は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月29日 7時10分

羽田空港連絡鉄道の現在と未来 最も近い大田区の行方は?

どうなる? 羽田空港連絡鉄道の未来

 羽田空港は4本の滑走路を持ち、航空機の発着回数は年間約49万回だ。空港連絡鉄道は東京モノレール羽田空港線と京急電鉄空港線がある。

 羽田空港では1984年から沖合展開事業が始まり、3本の滑走路の移転と延長、拡大が行われた。併せて第1旅客ターミナル、第2旅客ターミナルが新設された。それまでの旧羽田空港時代はボーディング・ブリッジ(搭乗橋)がたった3基しかなく、ほとんどの旅客機がいわゆる「沖止め」であり、搭乗客と旅客ターミナルはバス連絡だった。そんな不便な空港が大空港に変貌した。

 沖合展開事業に呼応して、1998年に京急電鉄空港線が「羽田空港駅(現・羽田空港第1・第2ターミナル駅)」を開業し、東京モノレール羽田空港線も第1ターミナル地下へ延伸して、2本の空港連絡鉄道が増強された。2004年に羽田空港第2ターミナルが供用され、東京モノレール羽田空港線が延伸した。

 1978年に成田空港が開港してから、羽田空港は国内線専用空港となっていた。ただし、外交上の理由で台湾の航空会社やチャーター(貸切)便が残っていた。2001年に羽田空港再国際化が決定し、2010年10月に4本目の滑走路と新国際線ターミナルが供用開始となる。

 これに合わせて京急電鉄空港線と東京モノレール羽田空港線も「羽田空港国際線ターミナル駅(現・羽田空港第3ターミナル駅)」を開業した。これで現在の空港連絡鉄道の形となった。このとき、羽田空港の年間発着回数は30.3万回だ。もくろみ通りに国際線が増加し、騒音影響の少ないD滑走路を主とした24時間運用も始まった。夜間は国際線や貨物機が発着するという。

 2020年3月29日から都心上空を通る飛行ルートの運用が始まり、年間約4万回の追加が可能となった。都心上空ルートは南風の日は15時から19時のうち約3時間、北風の日は7時から11時30分のうち3時間と15時から19時のうち約3時間となっている。飛行ルート直下の自治体に配慮して、国際線が増える時間帯が設定されている。

 発着回数が増えれば空港アクセスも増強する必要がある。空港連絡鉄道の増強については現在、JR東日本の「羽田空港アクセス線」、京急電鉄空港線の「羽田空港第1・第2ターミナル駅を延伸し引き上げ線整備」と受け皿となる「品川駅拡張」、大田区が推進する「新空港線(蒲蒲線)」の3計画がある。

●JR東日本「羽田空港アクセス線」東山手ルート

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