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「優秀だが転職回数が多い」「業界未経験」人材を見極める“4つの質問”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月16日 8時0分

 職務経歴書のみで判断していれば、C社はDさんを採用することはなかったでしょう。しかしC社は面接で、職務経歴書からは読み取れないDさんの汎用性の高いビジネススキルに加え、当初懸念材料として挙がっていた「転職回数の多さ」については、前向きな転職を通じ積み重ねてきたさまざまな経験があることを理解し、採用を決めました。

 「転職回数」については、回数の多さから定着性を懸念するケースが多いのが実態です。しかし、採用背景や事業フェーズを踏まえた上で、いかに環境の変化に適応し、早期に立ち上がれるかを重要な論点とするならば、回数の多さは変化適応力という強みとして捉えられます。

 「ならば、面接で具体的にどのようにスキルや経験を判断したらいいのだろう」と思った人も多いのではないでしょうか。

 実は、ミドル層採用の面接現場も書類選考と同様に、求めるスキルや経験の有無を確認する“スキルジャッジ”の場としての側面が強く、企業が求める要素と近しいものを持つ候補者であるにもかかわらず、それらを引き出すようなコミュニケーションが取れていないケースが散見されます。

 この事実を踏まえ、ここからは、求めるスキルや経験を引き出すために理解すべきミドル層の特徴である「キャリア観」と「自己開示の深さ」を解説したうえで、それを踏まえた採用面接のポイントをお伝えしたいと思います。

●特徴(1)キャリア観

 転職サービス「doda」における40歳以上ミドル層の新規登録者数は増加傾向にあり、2023年の新規登録者数は2018年比で1.5倍以上になっています。

 これには、新型コロナ以降、従来の上昇志向が強いミドル層のみならず、働き方改善などを目的に転職を試みるミドル層の増加が影響していると考えられます。また、現職の事業縮小や売却などのキャリアショックを起点として急遽(きょ)、転職に踏み切る転職経験のないミドル層が増えていることも関係しているでしょう。

 つまり、転職市場にはこれまで以上にさまざまなタイプのミドル層がいるということです。そんな彼らのキャリア観は、大きく4つに分けられると捉えています。

・現状維持型:安心できる環境でやるべきことに集中して働くタイプ

・ワークライフバランス型:責任感を持ち他者と協力して働くタイプ

・やりたいこと重視型:組織の中で成長していくことで専門性を切り開くタイプ

・スキル追求型:リスクをコントロールし自己改革のために働くタイプ

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