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リップモンスターが人気の「KATE」 渋谷に旗艦店が登場、反響は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月5日 8時10分

 1回3分弱の短い体験にもかかわらず、列が途切れることなく、週末にはさらに長くなる。KATE iCON BOXは世界に1台しかなく、想定以上に稼働しすぎて故障を起こし、8月下旬時点では代替機を設置している状況だ。店舗全体の売れ行きもよく、リップモンスターのWeb限定品が実際に試せるなどのメリットから来店する人も多いという。

 同店では、訪日外国人の来客も見込んでいる。店内は英語や中国語などの多言語対応をしており、開店前の発表会ではアジア各国のインフルエンサーなどを招待して発信を強化したそうだ。

 「現時点では外国人の方はチラホラ見られますが、まだ少数です。KATE TOKYOが入る商業施設の『渋谷サクラステージ』自体がオープンしたばかりで、グローバルへのアプローチはこれから強化していきたいところです」

●グローバル展開での課題は「伝え方」

 KATEは2014年からグローバル展開を本格化しているが、グローバルでの売り上げなどは現状非公開としている。「2030年までにブランド全体で売上高1.6倍、海外売上比率2倍(2023年実績比)」という数値目標の公開にとどめている。

 展開している9カ国での戦略を尋ねると、「日本(本社)でグローバル戦略を策定し、それをもとに国・地域単位でエリア戦略を実施している」との回答だった。越境ECにおいては中国のみの展開で、「他国においては現時点で言及できる点がない」とした。商品のローカライズにおいても現状は予定がなく、しばらくは日本向けの製品をそのままグローバルで売るそうだ。

 アジア各国における日本コスメの印象を尋ねると、若井氏は「品質の高さや安心感」を挙げた。日本ほどの店舗数には及ばなくともKATEの製品を購入できるドラッグストアは現地に多くあるという。グローバルで認知や売り上げをより拡大するには何が課題になるのか。

 「各国でナンバーワンブランドが確立されている中でシェアを取っていくには、その国のターゲット層に刺さるプロモーション展開が必要だと考えます。商品自体の良さには自信がありますが、『伝え方』は国ごとに工夫しなければ響かないのかなと」

 今後、「現地担当者とのコミュニケーションや協力体制をより強化して、グローバルでの売り上げを拡大したい」と若井氏は話した。国内メイク市場ナンバーワンブランドであっても、他国でのシェアを広げるのは並大抵ではないようだ。

(小林香織)

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