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アイドルフェス仕掛け人に聞く コロナ禍明けのライブ・エンタメの展望

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月9日 15時27分

アイドルフェス仕掛け人に聞く コロナ禍明けのライブ・エンタメの展望

「@JAM EXPO 2023 supported by UP-T」の様子

 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類から5類となってから1年が経過した。5類化に伴い、政府の方針は「法律に基づき行政がさまざまな要請・関与をしていく仕組みから、個人の選択を尊重し、国民の自主的な取組をベースとした対応」に変わった。

 コロナ禍においてライブ・エンターテインメント市場は壊滅的な影響を受け、数多くの音楽フェスが中止や規模を縮小して開催されていた。最新のぴあ総研の調査によると、2023年の市場規模は、対前年増減率21.3%増の6857億円となり、コロナ禍前の2019年の水準を上回り(対2019年増減率では8.9%増)過去最高となっている。

 そんな中、9月14~16日の3日間にわたり、230組のアイドルグループが出演する日本有数のポップカルチャーフェス「@ JAM EXPO(アットジャムエキスポ)」が横浜アリーナで開催される。

 2014年にスタートし、2020年のオンライン開催を除くと、今年が10周年記念の開催だ。テーマには「原点回帰」と「新たな挑戦」を掲げる。同フェスの総合プロデューサーを務めるソニー・ミュージックエンタテインメント/ライブエグザムの橋元恵一さんに、コロナ禍明けのライブ・エンターテインメントの実情や最近の変化、@JAM EXPO開催の裏側を聞いた。

●パンデミック明けのライブ・エンターテインメント(フェス)市場

 2024年のライブ・エンターテインメント市場は、パンデミックを乗り越え、再び大規模なイベントやフェスが活況を取り戻している。観客動員数はコロナ禍以前の水準を超え、特に若年層の参加が増えているようだ。一方、ジャンルによっては観客の高齢化も進む。これに対応するため、異なる年齢層に向けた新しい企画やイベント形式が求められている。

 2024年のフェスでは、ジャンルを超えた柔軟な構成が主流となっており、従来の「ロックフェス」や「アイドルフェス」といった明確な分類分けはしづらく、曖昧だ。多様な音楽スタイルが共存する新たなフェス文化が形成されつつある。

 例えば「SUMMER SONIC」では、ロックやポップスに加え、K-POPやEDMなどの新興ジャンルのアーティストを積極的に採用した。K-POPを好む若年層を含めて幅広い世代の観客を引きつけている。かつてはロック中心だった「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」も、今回はアイドルやJ-POPのアーティストも起用した。一方「FUJI ROCK FESTIVAL」は、依然として伝統的なロックフェスの姿勢を守り、新しい音楽スタイルの採用には慎重だ。

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