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名刺の裏に金額を書いて「せーの」で出してきた クルマ買い取りの“入札制度”が面白い

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月20日 6時20分

名刺の裏に金額を書いて「せーの」で出してきた クルマ買い取りの“入札制度”が面白い

クルマ買い取りの“入札制度”がユニーク

 クルマを所有し利用しているユーザーは、個人差はあれどクルマの買い替えを定期的に行うものだ。その場合、問題になるのはそれまで乗っていたクルマの処分。以前ならディーラーに下取りに出すのが常識だったが、ガリバーが始めた中古車買い取り業が普及してから選択肢が広がった。

 さらに個人売買も、インターネットを利用したオークションやフリマアプリなどが手軽で幅広い人に利用されるようになっている。それでも、中古車の流通は専門業者が扱っている方が圧倒的に多い。

 ここ2、3年の間に4台のクルマを買い取ってもらった筆者が、その体験も含めて中古車売買の移り変わりと中古車市場の最新事情を解説していきたい。

 クルマの取引は複雑な書類などの手続きを必要とするため、基本的にはプロの手が介在する。個人売買でも名義変更や車検取得などの手続きはディーラーや整備工場などに依頼する人も多い。

 というのも、クルマの購入に伴う手続きはいろいろと面倒だからだ。車庫証明の取得から自動車税の申告、ナンバープレートの返却、車検切れなら自賠責保険や車検を取得してからの名義変更など、素人にはなかなかハードルが高い手続きがいくつも重なる。

 どうしてクルマの購入や売却は面倒な手続きが要求されるのか。それはクルマが資産であること、そして安全性が要求されること、周囲の環境にも配慮する必要があることなどが理由だ。

 資産である以上、名義や所有権などは明確にしておく必要がある。そして1トン前後(最近は2トン前後の大型SUVやEVも珍しくない)の塊が街を走行するのだから、ブレーキや足回りなどは特に点検整備をしておく必要がある。また路上駐車などで車両を放置したり、盗難されて犯罪に使われたりするのも市民生活の安全に影響を及ぼすため、所有者の責任を明確にしておく必要があるのだ。

●なぜ買い取り専門店は好条件を出せるのか

 さて、昔はディーラーで下取りが当たり前だった中古車の流通が変わったのは、業者オークションの台頭による影響が大きい。それによって業者間のクルマ取引は活性化し、中古車店の在庫車両の流動化が始まった。それまでは中古車店間で在庫車両を融通することはあまりなかったため、中古車店は地元ディーラーなどと連携し、独自の仕入れ先を確保していた。

 以前は中古車店が直接買い取りしたクルマを店頭で販売するというのが常識だった。しかし、買い取り専門店が登場、増殖したことで街のあちこちに中古車店やディーラーと同じくらい買い取り専門店が乱立するようになった。

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