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タイミーはなぜ「THE 赤提灯プロジェクト」をやったのか? 広報活動の本質的な役割とは

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月20日 8時10分

●1. 価値観や強みの言語化が営業活動の土台を作る

 「技術の平準化によって機能では差別化ができない時代、消費者は自身が共感できる価値観を持つ会社や商品を選ぶ」――これはマーケティング界の大家フィリップ・コトラー氏が『MARKETING 4.0』で指摘していることです。

 こうした市場の変化を踏まえ、昨今多くの企業では、自社が大切にする価値観や商品・サービスの強みを定義・言語化して市場(顧客、及び潜在顧客)に伝えることを重視しています。その際、「統一した言葉」で発信することもポイントです。

企業が広報活動で定義、言語化する項目例

・自社が大切にしている価値観

 企業として、業界、市場、地域社会、個人などに対してどのように貢献したいと考えているのか。古くは「社是」「企業理念」などの言葉で表現され、最近ではミッション、ビジョン、パーパスなどの言葉で説明されます。

商品・サービスのオリジナルの強み

・(機能的価値)商品・サービスにどんな機能があるのか、他社にはない機能上の強みは何か

・(情緒的価値)商品・サービスによってどんな世界の創出に貢献するのか

 上記に挙げた内容を一貫して社内外に発信し続けると、やがて市場は自社が大切にしている価値観や商品・サービスの強みを正しく理解するようになります。営業部門は、この理解や共感、信頼の土台の上で営業活動を行えるようになります。

 広報部は自社の価値観や強みを市場に浸透させるため、「実際に価値観を体現する企業であること」「商品サービスの強みが本物であること」を以下のようにさまざまな角度からプレスリリースやメディア取材、オウンドメディアなどを通して発信しています。

企業が広報活動で発信する情報の例

・自社の事業の進捗(支社、子会社、新規事業の立ち上げ、商品・サービスのローンチ、業務提携、協業、売上・導入数アップ、資金調達、上場、先進的な社内の取り組み)

・社会からの評価に関わる情報(成果事例、各種表彰の受賞)

・社会的な責任に関する情報(ESG、人的資本経営に関する取り組み)

 上記のように、広報は自社の商品がどんな人、どんな企業に利用されているのか、どのように評価されているのか、市場や社会にどのように貢献をしているのかなどが伝わるように情報を発信しています。

 このように一貫した情報発信を継続的に行うことで企業としての信頼がより強固になり、自社のファンが増え、直接的、間接的に営業活動を後押しします。

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