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生成AIが安価にコンテンツ記事作成 ライターへの発注は不要になるのか?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月30日 17時15分

 SEO対策を念頭にSEOコンサルタントが監修するサービスもあり、生成AIの使用以外で発生する人的なリソース部分もカバーしてくれます。

 利用料金は記事数やアカウント数によりますが、サブスクリプションで毎月数千円~数万円程度と、ライターにライティングを依頼する料金と比較すると安価です。

 ライターにかかる費用よりも生成AIツールの方が安価でありながら、クオリティーについては人間による監修を入れることでハルシネーションの問題をクリアにできるため、特定のコンテンツライティングにおいては生成AIの方が優位なのが現状です。

●マーケティングにも生成AIの波 小売・eコマース分野で改善した事例も

 Grand View Research, Inc.の調査によると、マーケティングにおける生成AIの世界市場規模は2030年までに220億2000万ドル(約3.13兆円)に拡大すると予測されています。

 欧米では、小売・eコマース分野を中心に顧客に個別のコンテンツを届けるニーズが高まっており、生成AIによる高度なテキストモデルをマーケティングシステムに組み込むことで、顧客のエンゲージメントが改善された事例が生まれています。生成AIの導入により、従来のライターによるコンテンツでは実現しなかった施策が生まれ、マーケティング手法に大きな変革が起きています。

●ライターへの発注は不要になる? 

 従来のライティングはライター個々人の能力や経験によってコンテンツの質が左右されてきましたが、生成AIなら一定の品質で短時間にコンテンツを作成できるため、コンテンツマーケターにとっては強力なツールとなっています。

 しかし、生成AIは創造的な独自の洞察や、革新的な発見、感情や倫理的な判断、データ不足の分野での応答など、アルゴリズムで答えを導きづらい情報については苦手としています。

 コンテンツマーケターはこの点を踏まえたコンテンツ制作に臨むべきでしょう。例えば生成AIで記事の骨子を生成し、ライターがその骨子を元に読者の心に響くストーリーテリングを加えることで、より魅力的なコンテンツを生み出すといった方法です。

●生成AIとライター コンテンツ共創時代 

 生成AIによってコンテンツ制作の現場は大きく変化しました。市場の変化により、今後マーケターはコンテンツライティングにおいて効率と質を両立させる投資が求められるでしょう。

 生成AIは大量のデータ処理や定型的な文章作成において優れたパフォーマンスを発揮する一方、従来のライターが持つ創造力や独自の視点、感情を伝える力も依然として重要です。特にオリジナルなストーリーテリングや一次情報の生成には人間の力が欠かせません。

 生成AIによって、人の記憶に残らない記事が大量にあふれることが予想されます。そういったコンテンツは早晩評価されなくなるでしょう。これからのコンテンツマーケターは人間にとって良質なコンテンツとは何か、もう一度読みたいと思うコンテンツとは何かを考える姿勢を失ってはいけないと考えます。

●筆者プロフィール:田中雄太

株式会社デジタルアイデンティティに2023年にジョイン。前職の株式会社アダムテクノロジーズでは執行役員。現在はSEOエヴァンジェリスト、コンサルタント。SEO集客からの売り上げ・問い合わせ増加など、セールスファネル全体のコンサルティングが可能。『薬機法管理者』の資格を有し、表現の規制が厳しい薬機法関連分野のマーケティングにも精通。

X(旧Twitter):@yuuta_tanaka88

会社HP:https://digitalidentity.co.jp

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