語学スクール市場、コロナ禍以降伸び悩み 日本人留学生の減少が影響か
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月4日 5時10分
語学スクール業界の調査結果出所:写真AC)
子どもの習いごとや海外留学に向けたスキルアップ目的などで利用する「語学スクール」が、伸び悩んでいる。帝国データバンクの調査によると、2023年度の語学スクール市場は1797億円で、ピークとなる2019年度の約9割にとどまっていることが分かった。
2019年度の2031億円をピークに、コロナ禍で対面での教室開講が厳しくなったことや渡航の制限に伴い、需要が減少。一方で語学スクールを手がける企業は多く、講師の質・数の確保が困難であることから、参入障壁が高く、社数も頭打ちになっている。
2023年度の損益が判明した約70社のうち「黒字」は58.2%だった。「赤字」が34.3%、「収支一杯」が7.5%で続いた。黒字企業では高スキル人材の定着による顧客増加や、オンライン授業への移行に伴う運営コストの軽減が目立った。一方、赤字企業は人件費や運営コストの高騰、同業者との競合激化による講師や顧客の確保ハードルの高まりといった状況に直面しているようだ。
市場が伸び悩む背景には、円安や物価高による日本人留学生の減少もありそうだ。海外留学協議会によると、2023年の日本人留学生数は6万4421人で、2019年の83%にとどまっている。昨今は安価な学習アプリや無料で閲覧できるSNSが充実しており、利用者の減少に拍車をかけているようだ。
一方で好材料もある。10月から、雇用保険による教育訓練給付金の給付率が、受講費用の最大70%から80%に引き上げとなった。またアフターコロナでは、リスキリング需要に備えた法人向けコースの開設やオンライン授業への移行など、従来の「習いごと」ではない多様なスタイルも生まれた。公的支援の手厚さと新たな付加価値によって、市場規模は2019年度並みに回復していく可能性があると帝国データバンクは分析している。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「語学スクール」市場1797億円、コロナ禍後の回復鈍く リスキリング、海外留学の増加が今後のカギに
PR TIMES / 2024年10月1日 16時40分
-
新・親も知らない今どき入試 「グローバル教育に力を入れている大学」ランク 国際教養大が14年連続首位 小規模ながら独自の教育スタイルが評価ポイントに
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月27日 11時0分
-
AGC、3期連続下方修正で「過去最悪赤字」の言い分 事業の多角化を進めても業績はなお不安定
東洋経済オンライン / 2024年9月27日 8時0分
-
観光産業の景況感、18カ月連続で全産業の景気DIを上回る 強いインバウンド需要が牽引 海外旅行の回復が課題に
PR TIMES / 2024年9月26日 12時15分
-
アクションカメラ王者「GoPro」が赤字転落の理由 最も安い半額モデルを9月発売で巻き返し狙う
東洋経済オンライン / 2024年9月16日 8時0分
ランキング
-
1トコジラミ、駆除のプロが証言する「本当の怖さ」 「20㎡で17万6000円」でも依頼急増、納得のワケ
東洋経済オンライン / 2024年9月30日 8時0分
-
2「リチウムイオン充電池」どう捨てるのが正解か 充電器、加熱式たばこ、ワイヤレスイヤホン…
東洋経済オンライン / 2024年10月3日 11時0分
-
3為替相場 4日(日本時間 7時)
共同通信 / 2024年10月4日 7時0分
-
4あたたかい秋冬にアウターどう売る? ユニクロ 軽いアウター ワークマン 断熱性と通気性備える 三陽商会 短いコート「社内で議論紛糾」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月3日 21時25分
-
5【どうして?】ブレーキを踏んでいないのに…ブレーキランプがつきっぱなし 「バッテリー上がりや思わぬ事故の原因に」整備士が対処法を解説
まいどなニュース / 2024年9月28日 7時32分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください