偽物が分かるパッケージ TOPPANが開発、仕組みは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月4日 20時18分
TOPPANとTOPPANデジタル、偽造防止機能を付与した「セキュリティ軟包装パッケージ」開発(TOPPANホールディングス公式Webサイトより引用)
TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANとTOPPANデジタル(いずれも東京都文京区)は10月4日、パウチ(軟包装)に直接、偽造防止機能を付与した「セキュリティ軟包装パッケージ」を開発したと発表した。TOPPANが持つ証券印刷の製版技術を応用したもの。模倣品による被害拡大を防ぐとともに、真贋判定にかかるコストを下げる狙いだ。
現在、化粧品やサプリメントなど高価格帯商品で模倣品による被害が増加している。その対策として、ホログラムなどの真贋判定ラベルを製品に張り付ける方法がある。ホログラムは複製が難しくセキュリティ性が高い一方、製品とは別にラベルを製造し、製品へ貼り付ける工程が発生するため、製造コストが高くなるという課題があった。
そこで両社は、作成した絵柄に専用のフィルターを重ねることで潜像が出現し、真贋判定ができる偽造・模倣防止技術を開発。この技術を活用したセキュリティ軟包装パッケージは、表面の透明部分と、裏面の内側に印刷した特殊な模様を重ね合わせることで隠し絵柄が出てくる仕組みだ。これにより、検査用の器具などを使わず人の目で真贋判定ができるという。
両社は10月からサンプル提供を開始している。模倣対策として、追加の包材コストを掛けにくい「高価格帯の日用品や健康食品」などをターゲットに拡販。関連商材と合わせて、2025年度に3億円の売り上げを目指す。
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