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無印良品「団地まるごとリノベ」に新展開 古い施設が驚きの変貌 みんなが利用したくなる工夫とは

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月27日 6時10分

無印良品「団地まるごとリノベ」に新展開 古い施設が驚きの変貌 みんなが利用したくなる工夫とは

 良品計画は10月23日、2021年から行っている「MUJI×UR 団地まるごとリノベーション」プロジェクトの一環で港南台かもめ団地(横浜市)の集会所のリノベーションが完成したことを発表した。地域住民の意見も取り入れながら、かつてあまり使われていなかった集会所を刷新。地域の交流を活性化させる拠点として機能させる。

 「MUJI×UR 団地まるごとリノベーション」は良品計画、MUJI HOUSE、都市再生機構(以下、UR都市機構)の3社が2012年から行っているプロジェクト。団地を拠点とした地域の生活圏を活性化するため、UR賃貸住宅およびその周辺環境のリノベーションを手掛けてきた。

 港南台かもめ団地はJR根岸線沿線南部エリアに位置する大規模団地。1976年に管理が開始された、16の住棟に約1500戸が入る団地だ。誕生から50年近く経っていることもあり、植樹が成長し緑あふれる広大な敷地が特徴で、「まるで公園の中で暮らしているかのよう」とMUJI HOUSEの川内浩司氏(取締役 商品開発部長)は魅力を話す。

 敷地内には2つの多目的広場に芝生広場、テニスコートに加えて6つの小公園が設けられている。敷地の中心に位置するのが今回リノベーションした集会所だ。団地内のコミュニティ活性化を目的として発足した「かもめプロジェクト」で、住民と意見交換をしながら集会所のアイデアを固めていったという。

●生まれ変わった集会所

 共用部は開放して立ち寄りやすく、滞留できる空間づくりを意識した。人が集まる仕組み作りとしてシェアキッチン、多用途に使える和室、ギャラリーを新たに設置した。

 これまでは靴を脱いで入らないといけなかった仕様を変え、土足で入って、そのまま外に出られるようにした。エントランスには本棚を設けたほか、これまで外から立ち入れなかった中庭を室外テラスにリノベーションした。空間に合わせるため、MUJI HOUSEとUR都市機構は家具を共同開発もしている。

 室内ではこれまで多目的スペースだった部屋にシェアキッチンを設置した。室外テラスと室内をつなげることで、シェアキッチンでつくった料理をベンチや芝生で食べることもできる。和室ではMUJI×UR共同開発パーツである「麻畳」を採用。素材の感触や色味が特長でさまざまな使い方が可能だという。

 利用の開始は、10月26日を予定。当面はMUJI HOUSEやUR都市機構が週1回のペースでイベントを開催していくが、将来的に「近隣住民が自発的に交流し、つながりが生まれる空間」を目指すとUR都市機構の井添清治氏(東日本住宅本部 本部長)は展望を語った。

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