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子育て社員は「週休4日」も可能に? 広がる「選択的週休3日」、JR西日本はどう整備したか

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月30日 6時20分

 2013年度には、小学6年生までの子を養育する社員を対象に、所定の休日に加えて1カ月に4日、または2日の休日を指定できる「短日数勤務制度」を導入。2017年1月からはこれを、要介護状態にある家族を持つ社員にも拡大した。このため、以前から同社では「育児や介護をする社員については、実質的に週休3日程度の働き方を選択できる環境だった」という。

 なお、2018年度からは、小学3年生までの子を養育する乗務員を対象に、月に追加できる休日数を「8日」に増やし、2024年12月からは乗務員以外にも対象を拡大。場合によっては、実質的に「週休4日」程度の働き方も選択可能ということになる。

 同社は現在も制度のアップデートを続けており、2024年12月からは、難病・障がいを持つ子を養育する社員について、子の年齢が中学生以上でも、月に4日または2日の休日を取得可能とした。育児・介護の有無を問わない週休3日制の導入も、こうした施策の延長線上にあるものだといえるだろう。

●「メリハリをつけて働ける」の声

 選択的週休3日制を導入すると「会議の日程が合わせづらくなる」といった声も上がりそうだが、こうした懸念も以前からの取り組みによってある程度払拭できていたようだ。同制度を用いる場合などは、「業務に支障をきたさないよう、上司に報告することにしている」という。

 「Teamsなどのコミュニケーションツールも全社に導入しており、社員の勤務時間や勤務日にばらつきがあったとしても、コミュニケーションを取りやすい環境を整えています。こうした状況も踏まえ、選択的週休3日制の導入に至りました」(同社)

 導入の決定後は、特に育児・介護と両立しながら働く社員から、「ワークライフバランスを意識しながら、メリハリをつけて働けるようになる」といったポジティブな意見が多く集まったという。JR西日本は取材に対し、「社会情勢の変化や導入後の運用状況などを踏まえ、引き続きよりよい制度を設計していく」とコメントした。

 同じくフレックスタイム制などで働き方の自由度を高めている他企業においても、同様の動きは広がるか。今後とも注目される。

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