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「とりあえず、総務に聞く」はなぜ減らない? リモートの弊害だが、総務自身に課題も

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月20日 6時30分

「とりあえず、総務に聞く」はなぜ減らない? リモートの弊害だが、総務自身に課題も

(提供:ゲッティイメージズ)

 2023年に実施した調査によると、6割以上の総務が「この3年間で仕事量が増えた」と回答している。もちろん、この3年間とはコロナ禍、ハイブリッドワーク状態を指す。

 推察するに、2つの要因があったように思う。1つは、ハイブリッドワークを推進するための新たな仕事が増えたこと。もう一つは、従来は現場で完結していたこと、出社していれば現場で対応できたことが、リモートによって対処できず、やむなく総務に連絡が入って対応する仕事が増えたことだ。前者は攻めの仕事である一方、後者は不必要な仕事と言えるかもしれない。

 従来から、総務は「なんでも屋」と思われており、下記の調査結果もそれを裏付けている。

 筆者は総務担当者にインタビューをすることが多いが、ある企業では「総務の全業務の80%が社内からの問い合わせ処理に当てられていた」という話を聞いたことがある。この社内からの問い合わせは、先述したハイブリッドワークによって増加したのだろう。

 社内で「とりあえず、総務に聞く」がなくなると、総務の業務削減が可能になる。では、どのようにしたら実現できるのか?

●「とりあえず、総務に聞く」を減らす、3つのやり方

 ここからは「とりあえず、総務に聞く」という行為を社内で減らしていく3つの方法を解説する。

チャットボットの活用

 テクノロジーの進展により、多くのデジタルツールが登場している。総務において真っ先に導入すべきなのが、社内の問い合わせのデジタライゼーションである。下記の調査結果がある。

 AIチャットボットの導入により、直接総務に問い合わせ対応が来ないようにするのだ。昔は、FAQを社内のイントラに掲載して、対応していた企業が多かった。この場合は、新たなFAQを追加するなど、とにかく数多くのFAQを掲載しないと使ってもらえなかった。

 一方で、AIに問い合わせに必要な規則、細則、マニュアルなどを学習させておけば、チャットボットが適した回答を吐き出してくれる。新たなルールができれば、その情報を追加していけばいいのだ。

 ただ、そのようなシステムを作ったとしても、それを使わずに総務に問い合わせてくる従業員は必ずいる。その際の対応で必要なことは、心を鬼にして追い返すことだ(ホスピタリティマインドあふれる総務パーソンとしては、大変心苦しいかもしれないが)。

 「チャットボットに聞いてもらえれば必ず回答がありますから、それを使ってください」と伝える。もちろん例外事項であれば対応するが、そのようなものは数少ない。案外、いつも同じ人が、同じ質問をしてくるケースか多いものだ。

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