「中間管理職を減らしたい」企業の盲点 リストラで起こる、3つのリスクに備えよ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月24日 8時0分
アマゾンの管理職を対象にしたレイオフが話題となった(画像:以下、ゲッティイメージズより)
こんにちは。パロアルトインサイトCEOの石角友愛です。本日は多くの企業で起きている中間管理職削減の動きについてご紹介し、今後の動きを考察したいと思います。
先日、米Amazon.comが効率的な経営とコスト最適化を図る目的で管理職を1万4000人削減する計画であることをBusiness Insiderが報じました。
もともと、一部のベテラン社員の間ではここ数年、こうした動きを予想する声があったといいます。なぜなら、ビッグテックとして年々成長し、巨大な組織となったAmazonでは、延々と熟考を重ね、不必要な会議を開き、社内の承認手続きにいくつもの階層がある状況が常態化してしまっていたからです。
実際、Bloombergの報道によると、AmazonのジャシーCEOはこうした状況について、自身のメモの中で「決定を下すための複数の会議、そのための事前会議、さらにその事前会議のための事前会議。幹部の人数も増え、彼らは案件を前に進める前に自分たちが中身を見直す必要があるように思っている。決定が別の場所で行われることから、発案者は自らが提案する必要はないと感じている」と指摘しています。今回の管理職の削減により、組織のフラット化と迅速な意思決定が期待されていることが分かるでしょう。
モルガン・スタンレーの試算によれば、この削減によりAmazonは年間36億ドルの財務効果を得ると推定されています。これは人件費の削減や業務効率の向上によるものと考えられています。なお、同社は過去にも人員削減や組織改革を行っており、今回の管理職削減はその一環と見られています。
このような動きは、実は米国に限らず、日本の企業でも起きていることです。他の大企業の事例と他の大企業の事例と「中間管理職の削減」による盲点とその対策についても解説します。
Meta
米Metaもまた、組織の効率化と意思決定の迅速化を目指し、大規模な管理職削減を進めています(参照:Business Insider「メタ、アマゾンが推し進める組織のフラット化。大手テック企業の中間管理職が続々と淘汰されるかもしれない理由」)。
実際、CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は従業員に対し、2023年を「効率の年」と位置付け、リソースの最適化に焦点を当てると表明。経営コストの削減に加え、よりフラットな組織構造を実現するために戦略的に取り組むことをメッセージとして発信しました。
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