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キリン、国産ウイスキー「陸」100%使用のハイボール発売 「初心者向け」「ビールと混同されない」パッケージを採用

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月25日 21時0分

キリン、国産ウイスキー「陸」100%使用のハイボール発売 「初心者向け」「ビールと混同されない」パッケージを採用

12月10日、「キリンウイスキー 陸ハイボール缶」を数量限定で発売(発表会にて編集部撮影、以下同)

 キリンビールは12月10日、「キリンウイスキー 陸ハイボール缶」を数量限定で発売する。富士御殿場蒸留所(静岡県御殿場市)で製造された国産ウイスキー「陸」を100%使用したハイボールで、クリスマスや忘年会など酒類の消費が増える12月に合わせて発売。ブランドの認知拡大を図る。

 陸ハイボール缶は、ほのかな甘い香りと澄んだ口当たりが特徴。キリンビールの西夏子氏(RTDスピリッツカテゴリー戦略担当 陸ブランド担当)によると、手割りのハイボールのような味わいや香りを再現するため、アルコール度数と炭酸のバランスを繰り返し調整したという。

 キリンビールの調査によると、ウイスキーの飲まれ方はハイボールが最も多く、飲食店では56%、自宅では47%を占めた。西氏は「ウイスキーの身近な飲み方としてハイボールが定着している」と分析。ウイスキー愛好家に加え、飲食店や缶入りの製品でのみハイボールを飲む層も取り込むため、ハイボール缶発売に至ったという。

 キリンビールにおける、1~10月のウイスキー販売実績は56億円で、前年同期比27%増となった。好調を牽引するのが今回ハイボール缶を発売する陸に加え、ジャパニーズウイスキーとして人気の「富士」ブランドだ。同社の原田崇氏(RTDスピリッツカテゴリー戦略担当 国産洋酒ブランドマネージャー)は、「陸ブランドは現在、日高屋など約3万5000店舗で提供されている。飲食店での飲用機会が増加したことで、ブランド認知や味への評価が高まった」と分析した。

 陸ハイボール缶の開発期間は約2年。手割りのハイボールを再現した味覚設計や、ハイボール初心者でも手に取りやすいパッケージデザインに時間を要したという。「『パッケージだけでは何のお酒かよく分からない』という声があったので、一目でハイボールと分かるデザインを採用した。ハイボールらしいシズル感を出す際に、色がビールと重なるので、ビールに間違えられないよう調整した」(西氏)。加えて、陸を安定供給できる体制づくりにも時間がかかり、このタイミングでの発売となったという。

 陸ハイボール缶は350ミリリットルで、コンビニエンスストアでの想定価格は税抜208円。目標販売数は12万ケースだ。今回は数量限定だが、今後は消費者からの反響に加え、陸の供給体制の調整なども踏まえ、通年販売も検討しているという。

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