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LUUPと交通違反、タイミーと闇バイト、メルカリとさらし行為――“性善説サービス”はいずれ崩壊するのか

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月29日 8時10分

LUUPと交通違反、タイミーと闇バイト、メルカリとさらし行為――“性善説サービス”はいずれ崩壊するのか

悪意をもったユーザーに、プラットフォーマーができることは(イメージ)

 “性善説”に基づいて設計されたCtoCサービスは、ここ数年で日本の消費者に大きな影響を与えてきた。

 LUUPが展開する電動キックボードシェア、タイミーのようなスポットバイトマッチングサービス、メルカリを始めとするフリマアプリなどは、その代表例である。

 これらのサービスは、利用者の自由度を最大限に高め、手軽さや利便性を提供することで人気を博してきた。

 しかし、最近ではそれぞれのサービスでトラブルや問題行為が目立ち始め、「性善説モデル」の限界が浮き彫りになっている。

 LUUP、タイミー、メルカリ、の3つのサービスが直面している課題を具体的に掘り下げ、性善説サービスが抱える根本的な問題を明らかにしたい。

●LUUPの交通違反、プラットフォーム側の違反事例も

 LUUPが提供する電動キックボードシェアリングサービスは、都市部での移動手段として注目を集めている。

 一方で、利用者の交通ルール違反が社会問題化している。歩道での速度ルールを無視した運転や信号無視などの問題により、安全面でのバッシングが増加しているのだ。

 これらのトラブルの多くは、LUUPの自由度の高さと利用者教育の不足によるものである。

 電動キックボードは手軽に借りられる一方で、利用規約を十分に理解していないユーザーが多く、結果として交通ルールを無視した利用が横行している。

 また、駐輪エリアが限定されているにもかかわらず、それを守らない利用者の存在が問題を悪化させている。

 LUUP運営も一定の対策を講じ、利用者への注意喚起を呼びかけているが、そんなLUUP側も消防法に違反するような駐輪スペースの開設を許可しているという落ち度がある。

●タイミー「闇バイト」問題と求人審査の限界

 手軽に短期バイトを見つけられるプラットフォームとして注目を集めてきたタイミー。

 しかしここに来て、一部の案件が「闇バイト」として犯罪行為に利用されている可能性が明るみに出た。特殊詐欺に関与する可能性の高い求人案件が、プラットフォームに掲載されていたのだ。

 この問題の根底には、タイミーが性善説に基づいて設計されていることがある。利用者同士の信頼に依存し、求人を事後的に審査する仕組みは一見効率的だ。

 しかし、その効果には限界がある。例えば、同社は公開後に求人内容審査をするとともに、利用者からの通報をもとに案件を削除する仕組みがある。

 しかし、闇バイトのように個人情報を握られ、それにより脅されて犯罪に手を染めるようなケースでは、問題が発覚した時点で被害が拡大しており、手遅れになるケースも多い。

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