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リアルすぎる闇バイト「追体験」ゲーム、自治体・教育機関に導入へ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月5日 6時10分

リアルすぎる闇バイト「追体験」ゲーム、自治体・教育機関に導入へ

闇バイト「追体験」プログラム、国内教育機関に導入へ(イメージ)

 教育支援プログラム開発などを手掛けるスタートアップClassroom Adventure(東京都中央区)は、「闇バイト」をテーマにしたゲームプログラム「レイの失踪」をリリースした。実際のSNSのやりとりなどを模したプレー体験を通じて、闇バイトの危険性を伝える。教育プログラムとして、すでに国内教育機関での導入が決まっている。

 近年、若者がSNSなどから特殊詐欺や強盗などの凶悪犯罪に加担してしまう、いわゆる「闇バイト」が問題になっている。2024年には警視庁による闇バイトに対する警告が1万件以上にのぼり、実際に闇バイトによる事件の報道も多くみられるようになった。逮捕者の約8割が10~20代の若者であり、犯罪であるという意識が弱いまま応募してしまう人も多く、一度参加すると「通報するぞ」「家族が危ない」などの脅しを受け、抜け出すことが難しいことも知られている。

 「レイの失踪」は、闇バイトに実際に加担していく様子を「追体験」しながら危険性を学ぶ教育プログラム。開発元のClassroom Adventureが全国の教育機関に出張授業を行い、学生に実際にプレーしてもらいながら理解を深めていくという。

●どんなゲーム?

 情報リテラシーの専門家が一から開発したプログラムは、人気動画配信者「レイちゃんねる」が突然失踪するところから始まる。この事件を追う中で、SNSでの投稿や会話を分析し、闇バイトの実態に迫っていくという内容だ。「なぜ騙されてしまうのか」「なぜ抜け出せないのか」「何をすべきなのか」という3ステップを体験することで、闇バイトに関する深い知識を学べるようにした。

 参加者は実在の被害事例を基にした状況を疑似体験し、実際のSNSや闇バイトに加担しやすい人の心理が再現された環境の中で謎解きを行うことで、座学の講習では得ることのできない深い気付きを得ることを目的にしているという。

 Classroom Adventureは、慶応義塾大学の現役大学生らが企業したスタートアップ企業。東京都主催のコンテスト「Tokyo Startup Gateway 2024」でグランプリを受賞した、フェイク情報を見抜くためのプログラム「レイのブログ -Ray's Blog-」は、日本・アメリカ・台湾など6カ国の教育機関と連携し、1年で7000人以上の学生に提供している。

 Classroom Adventureは「ゲーミフィケーションを活用して、これまで届けることが難しかった層にも学びを届けていく」とコメントしている。

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