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場末のスナックはどうやって稼いでいるのか?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月13日 8時0分

 スナックの場合も、お客さんと一緒のテーブルについたり、デュエットしたりする場合は風俗営業の扱いになります。

●ストレスフリーの場が必要

 お客さん側のニーズをもう少し深く掘り下げると、スナックはお客さんたちの「サードプレース」になっているといえます。サードプレースは、居心地がよく、ストレス、重圧、責任感などから解放される「第3の場所」を意味する言葉です。

 第1の場所であるファーストプレースは家です。第2の場所であるセカンドプレースは職場や学校です。

 多くの人は日常的にこの2カ所を行き来していますが、それだけでは息が詰まります。

 サードプレースという概念を提唱したレイ・オルデンバーグという米国の社会学者によれば、現代社会においてはサードプレースを持つことが人生の満足度を高めることにつながります。

 会社帰りにふらっと寄ることができ、財布に負担をかけずに息抜きできるスナックは、まさにサードプレースの条件を満たしている店といえるでしょう。

 サードプレースのポイントは「ゆるくて良い」ことです。自宅や職場はきれいにしておきたいですが、サードプレースは雑多で構いません。

 緊張感から解放されるという点では、むしろ雑多であることが大事です。多少、汚くても問題なく、狭くても構いません。美人ぞろいで料金が高いキャバクラは緊張感が生まれますが、スナックはリラックスして飲むことができます。

 その点でもスナックはサードプレースにピッタリで、そのゆるい雰囲気がリピーターを引き付ける重要なポイントになっています。

●著者プロフィール:菅原由一(すがわら・ゆういち) 

SMG税理士事務所・代表税理士。現在は、東京・名古屋・大阪・三重に拠点を置き、中小企業の財務コンサルタントとして活躍。YouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』は登録者数80万人を突破し、TV、専門誌、新聞、各メディアで取り上げられ注目を集めている。

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