Amazon創業者が与えた助言 “生成AI戦争”で重視すべき指標とは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月28日 14時25分
ユーザーは検索結果のリンクが欲しいときにはGoogleで検索する。そうではない、生成AIによる上質な回答が欲しい場合には、当社のものを使うというすみ分けが今後、広がってくると思います。ユーザーのニーズが変わってきているこの時代、Googleは既存の収入源を維持しつつ、さらに新しいところにもきちんとサービスを提供していかなくてはいけない立場にいます。私は、Googleが次なる世界に移行するのは難しいのではないかと思います。
――ウォールストリートジャーナルの調査で、PerplexityがChatGPTやGeminiを抑える形で、AIチャットボット人気ランキングの1位になりました。競合するLLMについてどのように見ていますか。
競合がいるからこそ、われわれも「自社のプロダクトをより良いものにしよう」と思って日々作業を進めています。当社はLLMの研究開発というより、アプリケーション、プロダクト開発に集中しています。これが例えばOpenAIの場合ですと、主にはLLMの研究開発会社になります。
われわれは、どのようにしたら彼らのモデル、特にファンデーションモデル(基盤モデル)をより強化できるかを考えています。
一方でわれわれは、プロダクトに特化した会社です。例えばPerplexity Proの利用者は、回答結果をGPT-4o、Claude 3.5 Sonnet、Claude 3.5 Haiku、Grok 2、そしてPerplexiy独自のSonar Huge、LargeなどのAIモデルに、ユーザー自身が切り替えることが可能になっています。
●スタートアップ経営者に必要な資質
――シェヴェレンコCBOは、MetaやLinkedIn、Uberなどいろいろなテクノロジーカンパニーにビジネスの立場でキャリアを築いてきましたが、現在の生成AIの動きをどう見ていますか。
最終的にこの生成AIなどの技術は、人の力を増強するために使われるものだと思います。将来的にはAIが自律的に、いろいろなことをやるというより、人間をスーパーパワー化させるものだと考えています。例えば生産性にしても、クリエイティビティにしても、今までの10倍、50倍、100倍の力が発揮できるように生成AIは手助けしてくれるでしょう。
ただ、生成AIへの最初の質問、すなわちプロンプトは人間が考えるものです。例えば先ほどの例では、ジャーナリストだったら、Perplexityにこういうふうに質問をすれば、回答結果がリストアップされることを見せました(前編記事を参照)。しかし、AIに対しどういった角度から質問をするかを決めるのはユーザー各自です。最初の質問はユーザーが決めて、その後に追加で20個ぐらい「こんな質問もありますよ」と手助けをするのが、われわれの技術だと考えています。
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